Kororon 映画について語るBlog

映画を語りつくす blog ☆ いい映画も、残念な映画も、好きな映画に、無理(?) な映画も、時に、ドラマも

映画  アマデウス         悪くないけれど、残念な映画

アマデウス [DVD]

 

この映画が公開された当初、トム・ハルス演じる、劇中のウォルフガング・アマデウスモーツァルトが、実在のモーツァルトのイメージを壊す、であるとか、モーツァルトの描き方がひどい、などモーツァルトのファンからクレームがあったと聞く。モーツァルトのある意味 ”品がない“ ともいえる行動が映画の中で描かれる。例えば、モーツァルトの笑い方なども観ているほうはギョッとした。監督は随分思い切ったモーツァルを見せてくれる、と思えるようなオープニング。このオープニングのモーツァルトの描かれ方には賛否両論があったと記憶する。

 

それはさておき、この映画は、モーツァルトの生涯を描いているので、映画を観続けているとお馴染みのモーツァルトの曲や有名な彼の作品が映画の中で演奏される。そんな、モーツァルトの名曲を聴きながら、映画は進行してゆき、モーツァルトの神童、天才ぶりは遺憾なく描かれる。

 

一方、この映画には、語り手ででもあり、もう一人の主役、作曲家サリエリも登場する。サリエリは自分の凡庸さを承知しながらも、モーツァルトの才能を認めている。天才を超えることができないサリエリモーツァルトへの嫉妬と妬みもこの映画では描かれ、そして、そんな彼の嫉妬がモーツァルトの死とかかわっていく。この映画はそんな凡庸な人、サリエリから見た ”天才” を描いている。天才をうらやむサリエリの心情も監督は遺憾なく描く。

 

そんなモーツァルトの曲の中に『きらきら星変奏曲』というのがある。映画には登場しないが、英語の歌詞で言うと、日本でもおなじみの “Twinkle Twinkle Little Star…” で始まる曲の変奏曲である。“きらきら星” というと子供の歌、というイメージがあり、モーツァルトのこの曲を聞くと、モーツァルトが可愛い子供のために、この曲を弾いている、なんてシーンを想像する、もとは、フランスで流行していた恋の歌の変奏曲だというが。

 

さらに、この変奏曲を聞くと、いつも、バッハのゴールドベルク変奏曲を思い出す、バッハは主題を入れて全32曲、モーツァルトは主題を入れて全13曲と、変奏の数こそ違え、もちろん曲も違うのだが、作曲した。筆者などは、これはモーツァルトによる、バッハへのオマージュか、と勝手に想像してしまう。時を超えて、天才と天才の才能が共鳴しあう。蛇足だが、同じく天才、と筆者は考えるピアニスト、グレン・グールドによるゴールドベルク変奏曲は素晴らしくもあり、お気に入りでもある。

 

J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲(81年デジタル録音)

 

 

 

 

そんな中、モーツァルトが、自分の創作したオペラを国王に披露している場面、サリエリも同席、そのオペラ上演の最中に、国王があくびをした、それを見たサリエリ、“勝った” と、一人内心でガッツポーズをする、そんなシーンがあった。

 

天才モーツァルトのオペラでも、国王があくびしてしまうときもある。この映画「アマデウス」もアカデミー賞8部門、ゴールデングローブ賞4部門、英国アカデミー賞4部門、そのほかにも数々の賞を受賞している、素晴らしい映画である、そんな素晴らしい映画なのだが、熱烈なモーツァルトのファンならいざ知らず、どうも、筆者のような半端なファンにとっては、天才モーツァルトのオペラを鑑賞していた時の国王と同じ心持になってしまうときがあった。

 

ということで、この映画、悪くはないけれど残念な映画にしようと思う。

 

 

☆つぶやいています Twitter  Little My 💟Movie Blogger@kanbekun

 

☆言葉・もて・遊ぶ blog あります。   言葉遊び:詩とエッセイのブログ          

https://kororondiary.hatenadiary.jp/

 

☆こちらは、チョコレート・エッセイ  主に、スイーツに絡んだ詩とエッセイです。

https://korokororon.hatenadiary.com/

 

☆こちらに書評もあります。     本が好き!👇

https://www.honzuki.jp/user/homepage/no15241/index.html

 

 

 

 

TVドラマ  シャーロック アントールドストーリーズ    ディーン・フジオカ  岩田剛典  主演

 

 

シャーロック DVD-BOX(特典無し)

  

ディーン・フジオカ演じる誉獅子雄こと、シャーロック・ホームズがいい、岩田剛典演じる若宮潤一こと、ジョン・H・ワトスンもいい、佐々木蔵之介演じる江藤礼二こと、レストレード警部もいい、山田真歩演じる小暮クミコこと、グレグスン刑事もいい、ゆうたろう演じるレオ、はたった一人でベーカー街遊撃隊を肩代わり、が、たった一人のベーカー街遊撃隊もいい、いいことずくしのTVドラマ「シャーロック アント―ルドストーリーズ」。もっとも、映像には現れなかったが、レオには仲間がいることは劇中でほのめかされる、獅子雄曰く「“おまえら” のほうが警察より優秀だろ」とある。

 

TVドラマ「シャーロック アントールドストリーズ」は、世界的名探偵シャーロック・ホームズとその相棒ワトソン博士の日本版だ。そして、違う。コナン・ドイル著、オリジナルのシャーロック・ホームズとも違う、BBCが製作した、ベネディクト・カンバーバッチ主演の現代版、「シャーロック」とも違う。そして、獅子雄&若宮のコンビは、ドイルのホームズ&ワトソンのコンビ、BBCのシャーロック&ジョンのコンビにも負けないほどに、魅力的なコンビであることは、確か。

 

登場人物が魅力的であったなら、彼らが活躍していくストーリーも魅力的であり、特別編も含めて全部で12話。TV版「シャーロック アント―ルドストーリーズ」は “違う” とは書いたが、もちろん、原作のエッセンスはあちらこちらにちりばめられている。原作を読んで知っている筆者にはたまらなく楽しかった。また、原作だけでなく、TVドラマ「相棒」をもパロディして、”相棒” ファンも喜ばせる。ドラマの中で流れる音楽、オープニングの “Searching For The Ghost” 、事件解決するとエンディング近くで流れ、主題曲でもある ”Shelly“ は、「シャーロック」を観始めると、耳について離れない。

 

ここまで、TV版「シャーロック」を褒めてきた。日本版「シャーロック」は素晴らしかった、が、それでも、言いたいことがないわけでもない。筆者は思ってしまった、犯罪王モリアーティのイメージが全然違う、と。守谷壬三こと、モリアーティは、犯罪王ではなかったか。残念ながら、このドラマの守谷壬三は割とよくいる普通のおじさんに見えてしまい、犯罪王の迫力というか、悪のオーラみたいなものを感じられなかった、ファンとしては、是非感じたかったのだが。

 

また、シャーロック・ホームズは ”落ちた” 、原作のホームズは滝つぼへと、BBCのシャーロックは高層ビルから真っ逆さまに。そして、獅子雄は海へ。少しばかり、高さが足りないんじゃないかな、と思ったが、とにかく、獅子雄は ”落ちた”。それはそれで悪くなかったし、若宮君のパニックも、その後の展開も、悪くなかった。が、ホームズは高いところから落下 ”せねばならぬ“ という思い込みのせいか、落ちた ”高さ“ が筆者には足りないと感じた。海が悪いわけではないが、海に落ちるにしても、もっと高いところから落ちてほしかった、と。

 

思うに、原作、BBCの作品と、差別化したかったのだろうか。眼鏡をかけて、背の高いやせ型の、大学教授然とした人物は、すでに原作とBBCで登場している。思い切り高い場所から墜落するのも、同じく原作とBBCですでに設定済みだ。日本版シャーロックは、それらとは違うんだよ、と見せたかったのかしら....?

 

 

カルロジョルダーノ バイオリンセット ブラック VS-1 1/2

 

 

また、ドラマの中では獅子雄が事件解決前には、バイオリンを弾きまくって、推理をめぐらす、というのもよかった。これも、原作やBBCドラマと違うところ。シャーロック・ホームズはバイオリンの名手なのだが、小説では、ホームズがバイオリンを弾いているシーンはたまにしか描写されない、BBCでもしかり、あんなに、毎回毎回、バイオリン弾きまくる獅子雄。そんな、ホームズは今までなかった。難しい曲だという。ドラマのためのオリジナル曲。

 

残念なところもあったが、結局、筆者は TVドラマ「シャーロック」が大好き、で締めたい。特別編で、原作通り獅子雄はよみがえったのだから、ぜひ、このドラマの続きを見せてほしい、まだ語られていない物語はたくさんあるのではないですか?   

というわけで、続編を心待ちにしながら‥‥筆を置きます。

 

 

 

 

 

☆お知らせ  本を出版しました。

       シャーロキアンて何?

       ホームズ・ファンだけでなく、

       ホームズも、ミステリーも初めての方も、

       美々子が待っています!

                         クラシック好きのあなたのために‥‥

                  ギドン・クレーメルに言及しています

      👇

 

シャーロキアンの優雅な生活 美々子と一緒に巡る旅

 

 

☆つぶやいています Twitter  Little My 💟Movie Blogger@kanbekun

 

☆言葉・もて・遊ぶ blog あります。   言葉遊び:詩とエッセイのブログ          

https://kororondiary.hatenadiary.jp/

 

☆こちらは、チョコレート・エッセイ  主に、スイーツに絡んだ詩とエッセイです。

https://korokororon.hatenadiary.com/

 

☆こちらに書評もあります。     本が好き!👇

https://www.honzuki.jp/user/homepage/no15241/index.html

 

映画  ラストサムライ  トム・クルーズ 主演   渡辺謙 共演        : 悪くないけれど、残念な映画

  

ラスト サムライ (字幕版)

 

 

渡辺謙はこの映画「ラストサムライ」を皮切りに、「バットマン ビギンズ」「SAYURI」「硫黄島からの手紙」とたて続けにハリウッド映画に出演、見事ハリウッドデビューをはたし、その後も何本もハリウッド映画に出演、いまや、日本を代表する、世界の渡辺謙、となる、といってもいいのでは。明治維新後の明治、近代化に突き進む日本において、近代化の波に乗らず、いや、乗れなかったのか、維新前の武士の世界で生きている人々のいる村がある。

 

そんな、江戸時代の武士の世界を、西洋人の視点から、監督は美しく描き出す、美化されすぎているかもしれない、と、感じなくもないが、その村では ”武士道“ に乗っ取った、理想の武士が描き出される。平和で美しい、村の生活、近代化の日本と共存できたらいいのに、と思ったりもしたのだが、中央集権で近代化を推し進める政府には、まげを結って、刀を腰に下げている、旧態依然とした武士の存在は、じゃまであったか。そんな “旧” と “新” のぶつかり合いがこの映画であり、映画では、”新“ が ”旧“ を飲み込む、息の根を止める。

 

映画の後半は、この新旧の決戦となり、近代戦闘装備を備えた、圧倒的に数で勝る日本軍隊と、まさに映画タイトルの “最後の侍” との対決となる、近代兵器、つまり、銃、マシンガン、の前に、バタバタと倒れていく騎兵の侍たち、黒澤明監督の代表作、映画、「影武者」の長篠の合戦のシーンで、織田軍の鉄砲隊の攻撃の前に、バタバタと倒れていく武田騎馬軍団を思わせる、迫力は十分でみごと、が、しかし、黒澤監督へのオマージュか、と思えてしまう、映画「ラストサムライ」の、最大の見せ場のシーン。

 

SAYURI プレミアム・エディション [DVD]

 

 

ここまで読んでくると、この映画「ラストサムライ」は、邦画か、と思われるかもしれないが、いやいや、れっきとしたハリウッド映画、この映画の主役は世界の大スター、トム・クルーズだ、ゴールデングローブ賞でもアカデミー賞でも、渡辺謙がノミネートされたのは助演男優賞。では、この侍映画でのトム・クルーズの役割は?

 

この映画はあくまでも西洋人、トム・クルーズ扮する、ネイサン・オールグレン大尉の目を通してみた話である。本国アメリカで、罪もないネイティブ、インディアンたちを虐殺しまくった、というトラウマに苦しんでいるネイサンは、渡辺謙演じるところの侍、勝元の捕虜となり、勝元の村でひと冬過ごすうちに、侍の生き方に惚れこみ、勝元や他の侍たちを助けながら、日本政府軍と一線を交えるという役回りである、幸い、ネイサンは命はとり止めることのなるのだが。

 

この映画で、勝元演じる渡辺謙は素晴らしい、主役、トム・クルーズを食ってしまい、トム・クルーズがかすんでしまいそう、と筆者は感じた、実際、「最後の戦闘のシーンでは、侍の一人、氏尾を演じる真田広之の殺人姿が非常に見事であり、主役のトム・クルーズより目立ってしまった、という理由で、真田広之のシーンが大幅にカットされた」、ということだ、筆者などは、このカットされたシーンが見たい、と思ってしまう。

 

よくできた映画だ、前半のネイサンが日本に来ることになる次第のストーリーよりも、日本に来てからのほうがずっと面白くなる、侍の描き方もいい、先にも述べたように、非常に美しく描かれる、最後の戦闘も迫力ある、が、いかんせん、最後の戦闘で、黒澤明の映画「影武者」がオーバーラップしてしまう、また、最後の激戦が迫力はあるのだが、若干、冗漫に感じて、若干、退屈してしまった…というところが残念、といえば、残念。

そして、筆者は本来、トム・クルーズのファンであるのだが、この映画では、やはり、トム・クルーズよりは渡辺謙に軍配を上げたいと思う。

 

硫黄島からの手紙(字幕版)

 

 

☆お知らせ  本を出版しました。

       シャーロキアンて何?

       ホームズ・ファンだけでなく、

       ホームズも、ミステリーも初めての方も、

       美々子が待っています!

      👇

 

シャーロキアンの優雅な生活 美々子と一緒に巡る旅

 

 

☆つぶやいています Twitter  Little My 💟Movie Blogger@kanbekun

 

☆言葉・もて・遊ぶ blog あります。   言葉遊び:詩とエッセイのブログ          

https://kororondiary.hatenadiary.jp/

 

☆こちらは、チョコレート・エッセイ  主に、スイーツに絡んだ詩とエッセイです。

https://korokororon.hatenadiary.com/

 

☆こちらに書評もあります。     本が好き!👇

https://www.honzuki.jp/user/homepage/no15241/index.html

 

映画 コンスタンティン   キアヌ・リーヴス   主演

コンスタンティン (字幕版)

 

昔、「エクソシスト」という悪魔祓いの映画があった、悪魔に取りつかれた少女がいて、その少女から悪魔を追い払おうとする牧師がいて、悪魔に取りつかれたリンダ・ブレア演じる、少女の演技は怪演だった、悪魔祓いでなくても、交霊術であるとか、幽霊の話であるとか、特別な能力をもった人間の話であるとか、心霊現象を操ったり、見たりする人間の話は枚挙にいとまがない。

 

この映画「コンスタンティン」も、要するに悪魔払いの映画だ、ただ、その悪魔祓いが、もっとモダンになって、悪魔を地獄に追い返したり、悪魔と対決するのが、教会の牧師さんではなくて、特殊な能力を持った、見たところ普通の青年である、というところが、今までの映画と違う、ただ、悪魔を追い払う人間はモダンになったのだが、実際に悪魔を追い払うために使うものは、聖水であったり、銀や金の弾丸、十字架など、旧態依然とした、お馴染みの道具であるところが面白い。

 

本来、悪魔払いの映画であるのでこの映画「コンスタンティン」も、全体に暗いトーン、この映画では、悪魔が頻繁に登場し、地獄を描写するシーンもしょっちゅう出てくる、映画では地獄は紅蓮の炎で彩られていて、コンスタンティンは地獄へ行く術さえも知っている。コンスタンティンだけではない、この映画では活躍する登場人物たちは、当然悪魔と対決しなければならないのだから、特殊能力を持った人ばかりだ、この映画を観ていると、世の中こんなにたくさん、霊や霊界を見たり感じたりすることのできる人はたくさんいるのか、と思わせられる。

 

映画全体が暗いトーンだと先に書いたが、映画のラストでは、思わず笑いだしてしまいそうな、ユーモラスなシーンもでてくる、たとえば、ラスト、コンスタンティンは誰かに向かって、中指を立てるジェスチャーをするのだが、だれに向かって、何故そんな仕草を? 映画で見てほしい、そして、スペシャルなおまけは、エンドロールが終わった後に、と、最後まで目の離せない映画なのである、本当に。

 

ビルとテッドの大冒険 [Blu-ray]

 

キアヌ・リーブスは数々の映画に出演しているが、若き日に、「コンスタンティン」と同じく、地獄を訪れることになった主人公を演じている「ビルとテッドの地獄旅行」なんていう映画にも出演している、この映画はタイムマシンで時空を超えて旅をする「ビルとテッドの大冒険」の続編であり、さらに、2020年、本当にごく最近、“ビルとテッド” シリーズの第三作目を公開している。この三作目「ビルとテッドの時空旅行」は残念ながら見ていない。

 

ビルとテッドの地獄旅行 <HDニューマスター・スペシャルエディション> Blu-ray(特典なし)

 

アメリカという国は、実写になって映画化されるコミックが多い、あまりにも有名な、「バットマン」、「スーパーマン」、「スパイダーマン」しかり、今や、缶コーヒーBossのCMで有名になったトミー・リー・ジョーンズとウィル・スミス主演の「メン・イン・ブラック」‥‥など、おなじみの映画ばかり、まだまだ、数え上げればきりがないほど、そして、映画「コンスタンティン」も原作はアメリカン・コミックだ。日本の場合、ヒットしたコミックはアニメ映画にはなるけれど、なかなか実写、というのは聞かないし、すぐには思いつかないが。

 

 

メン・イン・ブラック (字幕版)

 

最初に見た時にはもっと明るい映画、というイメージがあったが、案外暗い映画だった、が、全体暗いイメージの映画でもストーリの運びは面白い、モダン悪魔払いのキアヌ、案外、はまっている役柄かもしれない…と筆者は思うのですが、さて、どうでしょうか? 映画を観てみてね!

 

☆Kororonの甘い幸せ💛スイーツblog  はこちら  https://korokororon.hatenadiary.com/

☆Kororon の徒然日記 Main Room はこちら  https://kororondiary.hatenadiary.

映画   雨に唄えば   ジーン・ケリー/  デビー・レイノルズ/  ドナルド・オコナー   主演

 

雨に唄えば 製作60周年記念リマスター版 [Blu-ray] 

 

映画では、ジーン・ケリーが、舞台では、アダム・クーパーが、雨にびしょぬれになりながら、素晴らしい歌とダンスを披露してくれる、映画においては、ジーン・ケリーのみならず、デビー・レイノルズドナルド・オコナーの二人も加わり、ダンスも歌もタップもパワーアップして、観客をスクリーンに釘付けにする。この映画では、ジーン・ケリーが雨の中で歌って踊るシーンと、その時に歌っていてタイトルにもなっている “Singin’ in the Rain”  の曲が有名だ、そう、もうすでにご存じのように、この映画はミュージカルであるので、映画全編を通して、歌とダンスが満載の映画だ。

 

映画の中では、数々の名曲が歌われているのだが、中でも代表曲、“Singin’ in the Rain “ はもちろんステキな曲で、筆者もこの曲は大好きだ、が、映画「雨に唄えば」でステキな曲と素敵なダンスシーンは、他にもまだあり、たとえば、ドナルド・オコナーが歌って踊る ”Make ‘Em laugh” のシーンはユーモアたっぷりで、オコナーのダンスというか、動きはコミカル、で素晴らしい。

 

また、ジーン・ケリーデビー・レイノルズドナルド・オコナーが演じる、ドン、キャシー、コズモの3人が、ドン主演の “どうにもならない” 無声映画を救うために、アイデアがひらめいた!というシーンで歌われる “Good morning” とそのダンスも、楽しくて素敵だ、3人のタップダンスがスゴイ、これだけ歌って、踊れる役者を3人そろえるのは、大変ではなかったか、であるとか、ハリウッドにはこのくらい素晴らしく歌って踊れる才能ある役者は、星の数ほどいるのか…であるとか、3人の見事なダンスを観ながら、こんな考えも頭をよぎる。

 

この映画「雨に唄えば」は映画がサイレントからトーキーへと変わるまさにそのはざまにいる、映画界を描いた映画で、先にも書いたがジーン・ケリー演じるドンが主役のサイレント映画を、何とかトーキーにして、成功させようと、悪戦苦闘する、というのがメインの話の筋である、歌とダンス以外でも、サイレントの時代の役者や映画製作者が、トーキーに悪戦苦闘する姿が面白い、“あるある” という感じて、或る時代の変わり目には、だれもが苦労するんだな、と感じる、たとえば、コンピューターのOSが、MS-DOSからWindows に変わった時、そんな時、を覚えているかしら‥‥もっとも、パソコンの操作はよりわかりやすく、便利になった時でしたが…これもまた、大きな時代の変化。

 

サイレントとトーキーといって思い出すもう一人の役者はチャップリンであり、チャップリンも映画「雨に唄えば」のドンと同じく、サイレントとトーキ―のはざまに生きた役者兼監督。チャップリンはサイレントにこだわりつつ、うまく、トーキーを自分の映画に組み込んで、映画の時代の大きな転換期を見事に乗り切ったひとりでは。また、この映画で描かれている、ミュージカルでの歌の吹き替えは、現在では普通に行われていて、映画「マイ・フェア・レディ」でも、オードリー・ヘップバーンの歌は、吹替であったというのは周知の事実ではないか。

 

映画「雨に唄えば」はミュージカルであるので、もちろん、歌とダンスを思う存分楽しんでほし、有名な雨の中のダンスのシーンもしっかり見て……筆者の記憶では、アダム・クーパーの舞台では、確か、前列のほうのお客さんは、このシーンの水しぶきに濡れないように、ビニールシートか何か用意されていた、と思ったのだが、ちょっと記憶はあいまい‥‥もしも、映画を気に入ったなら、舞台のミュージカル「雨に唄えば」もおススメ、映画でも舞台でも、どちらが先でも構わないので、「雨に唄えば」、まだ未見のかたは、是非、一度、どうぞ!

 

 

☆Kororonの甘い幸せ💛スイーツblog  はこちら  https://korokororon.hatenadiary.com/

☆Kororon の徒然日記 Main Room はこちら  https://kororondiary.hatenadiary.jp/

 

 

映画  オール・ザ・キングスメン             ロバート・ロッセン 監督/  ロバート・ベン・ウォーレン 原作

 

オール・ザ・キングスメン(字幕版)

 

 

イギリスの童謡、マザーグースの有名な歌の一つ:

 

Humpty Dumpty sat on the wall                ハンプティ ダンプティ 壁の上に座った

Humpty Dumpty had a great fall;    ハンプティ ダンプティ 壁から転げ落ちた

All the king’s horses and all the king’s men     王様の馬も 王様の家来も

Couldn’t put Humpty again             ハンプティをもとに戻せなかった

 

 

セトクラフト 不思議の国のアリス スマホスタンド ハンプティダンプティ・SR-0783 ブラウン サイズ/W7.8×L9.8×H14.2cm

 

 

この歌はなぞなぞで、答えは ”卵“ なのだが、確かに卵が高いところから落っこちたら割れてしまって、もう元には戻せない‥‥そんなことを暗示させるこの映画のタイトル「オール・ザ・キングスメン」、この映画は ”アカデミー賞を3部門も受賞していながら、政治の裏側を徹底して暴いているため、当時は政治圧力を受けて日本公開されなかった“ そうである。

 

この映画は1949年公開で、1949年というと昭和24年であり、昭和24年の詳しい出来事をここで書き連ねることはしないが、昭和24年の日本の総理大臣は吉田茂であり、”この年の総選挙は激烈を極め、金権選挙の走りとなった“ という。こんな日本の事情も、映画「オール・ザ・キングスメン」公開に圧力がかかった理由かもしれない。

 

この映画は、最初は理想に燃えて、社会をクリーンにしようと志していた、アマチュア政治家が、少しづつ政治慣れしてきて、権力を手に入れるのだが、政治慣れしてきて権力が手に入ると、金、偽善、犯罪まみれになっていく過程を、息をもつかせぬテンポと演出で描いており、観ているほうは、もう誰もこの男を止められないだろう、と、映画半ばで思い至り、さらには、この主人公の政治家の男に、ヒットラーの面影をだぶらせつつ、ラストへと突き進んでゆく、という感じの映画だ。

 

ハスラー(2枚組) [DVD]

 

 

モノクロの古い映画であるが、古いなりにスゴイ映画である、監督は映画「ハスラ―」の監督、製作、脚本もしかり、映画「ハスラ―」といえばポール・ニューマン主演のあの名作。撮影は、銀行強盗ボニー&クライドを描いた「俺たちに明日はない」と同じ人、原作はピューリッツァー賞受賞の小説、と、監督、脚本、撮影、原作、といずれも申し分なく、映画も ”スゴイ“ 映画になって、さもありなん。

 

 

俺たちに明日はない [Blu-ray]

↑  俺たちに明日はない

 

この汚職まみれの政治家の行く末は、冒頭のマザーグースの童謡が暗示するとおりであり、映画を観るにあたってはこのマザーグースの童謡を是非、頭にインプットして観ていただくことをお勧めする。前回、紹介した映画「バベル」の時と全く同じで、欧米人はこの映画のタイトル「オール・ザ・キングスメン」と聞いた瞬間に、子供の時に慣れ親しんだこの ハンプティ ダンプティ の童謡を思い浮かべるのである。

 

 

政治の政界の裏側を容赦なく描いた映画に、「鏡の国のアリス」でも、テニエルの挿絵で有名な、童謡の一節をタイトルとして持ってくる、そのセンス、これもなかなかのセンス、といえないか。

 

ちなみに、リメイクされた映画「オール・ザ・キングスメン」は、残念ながら見ていないのでコメントはできない。今回は、古い方の ”初代” 「オール・ザ・キングスメン」、ちょっと重いストーリーだけれど、見ごたえあり、最後まで目が離せない、そんな映画、主人公の悪徳政治家の行く末も、しっかり見届けてね。

 

 

HLC ビリヤードテーブル 折りたたみ式 ボール付き

 

 

☆Kororonの甘い幸せ💛スイーツblog  はこちら  https://korokororon.hatenadiary.com/

☆Kororon の徒然日記 Main Room はこちら  https://kororondiary.hatenadiary.jp/

 

 

 

映画 バベル   ブラッド・ピット 主演

 

バベル (字幕版)

 

英語を勉強するのは大変だ、英語だけにとどまらず外国語を勉強するのは。なぜ、世界はこうも違った言葉を話す国や民族であふれているのか、何で、世界中の人が日本語を話していてくれないのか、世界の人が皆同じ言葉を話していれば、どれほどコミュニケーションをとりやすくて、もしかしたら、もっと力を合わせることができて、今、おこっている世界の争いごとだって、もっとずっと少なくて済んだのかもしれないのに‥‥と思ったことはないですか?

 

昔、昔、はそうだった、聖書の時代には地球上の人間が皆同じ一つの言葉を話していた時があった、でも、神の住む天まで届く塔を作って、自分たち人間の力を示そうとした人間の傲慢さを怒った神は、塔を壊して、人間が異なる言葉をしゃべるようにして、ちりじりばらばら、あちらこちらにとばしてしまった、おかげで現在のようないろいろな言葉を話す民族ができた‥‥簡単に意思疎通ができないように、これが神様が人間に与えた罰?

 

というようなことを、”バベル“ と聞いたとき、欧米人やキリスト教徒の人たちは、当然のように思い浮かべる、これは旧約聖書に記されているバベルの塔の話で、映画「バベル」を見る前に、又、観ているときに、欧米の人たちは、こんなことを思い浮かべながら見ている。なので、欧米ほどキリスト教信者の多くない日本で、”バベル“ってなに?と思いながら、映画を観ても、それはそれでこの映画を観るのに何の支障もないのだが、上記のことを知ったうえで映画「バベル」をみると、又、一層深い楽しみ方もできるのではないだろうか。

 

映画「バベル」では、モロッコアメリカ、メキシコ、日本が舞台となり、それぞれ関係のないエピソードが語られているかに見えるのだが、監督は巧みに、このそれぞれ違った場所で起きている物語を一本の糸で紡いでゆく。モロッコのシーンでは文字通りアラビア語と英語が衝突して、人々の意思疎通の障害となる、ブラッド・ピット演じるアメリカ人観光客は観光途中で奥さんが大けがをしてしまう、命の危険も感じられる、まあ、これがこの映画のオープニングなのだが、モロッコのシーンではブラッド・ピット演じるアメリカ人夫のイライラ感、が、ひしひしと伝わってくる、実際、外国旅行していて、怪我したり、病気になったりしたときの、心細さはないと思う、言葉が通じないだけあって、パニックにもなる。

 

日本では日本語なので、言葉による壁ではなくて、監督はここで言葉を話すことのできない少女を登場させた、菊池凛子演じる少女はストレートに自分の思いを伝えることのできない、そんな彼女のイライラ感、というか、或る意味、怒り、が描かれる。役所広司演じる父親にすら、意思伝達というか、”思い“ 伝達は困難になる。ブラッド・ピットや日本の少女のエピソードだけではない、この映画では、一つ一つのエピソード、それぞれのシーンが ”バベル“ なのである、言葉だけではない、立場、人種、上下関係、などが異なっていると、”心と心“ も通じ合わなくなってくる、これも神様の罰なのか? 

 

ラスト、これら ”神様の与えた罰“ を乗り越えていく結末もある、このあたりは人間の力強さという、監督は試練を乗り越える人間をも描く、ただ、罪を犯してしまったモロッコ人の一家には悲劇だけが残るのだが。

 

日本はキリスト教の信者はいるけれど、キリスト教がメインの宗教というわけではない。けれど、聖書を軸にして ”試練を乗り越える人間“ を描いたこの映画は、日本人にも深く共感される映画ではないかと思う、キリスト教の国ではないといったって、監督は、日本を舞台の一つに選んでいるのだから…ね。

 

 

 

聖書 聖書協会共同訳 旧約聖書続編付き 引照・注付き 中型 SIO43DC

 

 

☆Kororonの甘い幸せ💛スイーツblog  はこちら  https://korokororon.hatenadiary.com/

☆Kororon の徒然日記 Main Room はこちら  https://kororondiary.hatenadiary.jp/

映画  マトリックス   キアヌ・リーヴス 主演

マトリックス (字幕版)

 

コンピューターに支配され。コンピュータによってみせられる仮想現実の世界、「マトリックス」、キアヌ・リーヴスが主演の、人間を支配しているコンピューターと戦う、”現実” の世界に生きている人間たちの物語がこの映画、初めて見た時は、映画自体は面白かったのだけれど、 “マトリックス” の意味がよくわからなかった。

 

この映画を観て一番印象に残っているのは、TVの宣伝や映画の予告編でも、よく映像が流れていた、黒ずくめのキアヌ・リーブスが、体をのけぞらせて、弾丸をよけるシーン、あの一連のアクションシーンが、やたらとカッコよく感じた映画だった、また、黒いサングラスをかけた、コンピューターが放った刺客の執拗さが、怖かった。やはり、この映画のハイライトは、仮想世界の中での人間とコンピューターとの死闘であると思う。

 

この映画「マトリックス」のように、主と従が逆転し、使っていた機械に支配されてしまう人間、というテーマのSF映画を他にも思い出す、映画「ターミネーター」、大ヒットしていくつも続編が作られた、アーノルド・シュワルツネッガー主演のSF映画、機械に支配されている地球の未来と未来から現在の地球に送られてきた殺人マシン ”ターミネーター“ の物語。

 

この映画ではもちろん、未来から送られてきた ”ターミネーター“ と人間とのバトルが大きな見どころではあるのだが、筆者がこの映画で印象に残っているのは、カリフォルニア州知事をも務めた経験のある、若き日のシュワちゃんが、場所はロサンゼルスのグリフィス天文台に、素っ裸で未来から送り込まれてきたシーンである。もちろん ”ターミネーター“ のシュワちゃんは、自力で洋服を調達するのだが、何故かこの映画の、このシーンはよく覚えている。

 

 

ターミネーター [Blu-ray]

 

映画「マトリックス」でも「ターミネーター」でも、進化して人間を支配するのは機械であり、その機械の頭脳となるAIである、以前、このBlogでも紹介した映画「2001年 宇宙の旅」では、AIハル が人間に、映画では宇宙船の乗組員に反乱を起こそうとするのだが、この時は、宇宙船のボーマン船長によってAIハルの反乱は阻止され、AIハル はあっけなく人間にしてやられるのであるが、時を経て、AIはパワーアップ、ついに、主従逆転、人間の支配者となったのが、映画「マトリックス」と「ターミネーター」である。

 

 

振り返ってみて、現実の世界ではどうなのか、AIは進化し続けている、ディープラーニングによって、人間ではとてもかなわない量の情報を学習し続けている、まあ、学習させるに当たっては、人間の手を借りなければならないのだが、とにかく、人間はコンピューターに学習させ続けている、そのおかげで、AIは私たちの生活のあらゆる場所に入り込んでおり、様々な恩恵を私たちに与え、私たちの生活をより快適にしている、このAIによる ”恩恵と快適さ“ の追及はやむことはなく、まだまだ続くだろう。

 

AIによる ”快適さ“ を感じながら思う、まさか、人間は機械によって主従が逆転するような愚は犯すことはないだろうな、そんな話は映画の中だけにしてほしい、と、クローン羊ドリーが誕生した時に、クローン技術が人間に使われることを人類は阻止したのでは、それとも、実はどこか知らぬところで使われているとか‥‥そんな恐ろしい話はないことを祈る。

 

映画「マトリックス」は面白い、キアヌのアクションはカッコいい、が、映画の余韻は心地よい、とはいかない、そんな映画なのだが、この映画を ’悪くないけれど残念な映画‘ とはしたくない、と筆者は思う。

キアヌのアクションのカッコ良さを堪能しながらも、ちょっと肌寒さを感じて、こんな世界にならないように、と、考えてみるのも悪くないかも。

 

 

☆Kororonの甘い幸せ💛スイーツblog  はこちら  https://korokororon.hatenadiary.com/

☆Kororon の徒然日記 Main Room はこちら  https://kororondiary.hatenadiary.jp/

     

 

 

 

映画   サウンド・オブ・ミュージック  ジュリー・アンドリュース  主演  

 

 

サウンド・オブ・ミュージック 製作50周年記念版 ブルーレイ(3枚組) [Blu-ray]

 

”ドレミの歌“ の英語の歌詞をご存じだろうか、日本語の歌詞では ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ とすべての音階にそれぞれ、ドーナッツ、であるとか、レモン、みんな、ファイト、青い空、ラッパ、幸せ、と、それぞれ、意味のある言葉を当てている、わりと簡単に、それぞれに当てはまる語を連想できるのではないか。

 

英語版の”ドレミの歌“では、”ラ“ の音だけ、意味のある語があてはめられなくて、”ラはソの次に来る語(音階)“ というように、英語では歌われる。”ラ“の音だけ、ピッタリくる語がなかったのか? うまくリズムに乗る言い回しがなかったのか? それはわからない。が、この ”ドレミの歌“は誰もが知っているといっても言い過ぎではないほど有名な歌であることは周知の事実であると思う。

 

”ドレミの歌“ が有名になったのはジュリー・アンドリュースのおかげかな、と思う。映画「サウンド・オブ・ミュージック」の中で、トラップ家の子供たちと一緒に歌うジュリー・アンドリュースの歌声は圧巻だ。トラップ家というのは、主人公マリアが家庭教師として赴任するお屋敷であり、映画の前半はトラップ家の子供たちとマリアの悪戦苦闘の日々が描かれる。子供たちの父親はトラップ大佐、母親はいない。マリアのほうはマリアを育ててくれたのは修道女たちであり、マリアは修道院で暮らしていた。

 

筆者はこの映画を昔、昔、劇場で見て以来、今までに20回近くは観ているといっていい、劇場で見て、TVで見て、再放送がされれば観て、DVDで見て、Blu-rayを買って‥‥とそれほど、何度観ても好きな映画なのである。何故、これほど繰り返し見ることができる映画なのか? また、これからも、機会があればきっと見ると思う映画なのか?

 

どこがいいの? と、問われれば、ストーリーはもちろん面白い、それに加えてやはり、これほど繰り返し見ることができるのは、ジュリー・アンドリュースの歌う歌、彼女の声のすばらしさ、さらに、子供たちの歌、トラップ大佐の歌、修道女たちの歌‥‥と、歌、歌、歌、で、ミュージカルなのだから、あたりまえなのだが、とにもかくにも、出演者たちの ”歌“ のおかげ。

 

ジュリー・アンドリュースは4オクターブもの音域の声が出たという、驚異的に素晴らしい声。昔ヨーロッパにカストラートという歌手がいた。子供の時に変声期で声が変わらないように去勢された男性歌手だ。ちょっと残酷な話。変声期前の少年の喉と成長した男性の肺活量で3オクターブもの音域の声がでたという。カストラートは人為的に作られた声であったが、現代のジュリー・アンドリュースの声は生まれながらの天然の声であり、そこが又、素晴らしい。

 

ジュリー・アンドリュースのほかにも、筆者お気に入りの現代の素晴らしい歌声はある。そんな ”声” をあげてみると、今は亡き、ソプラノ歌手キリテ・カナワの声。彼女が歌う “ジャンニスキッキ:私のお父さん” は美しく、圧倒的。また、ウイーン少年合唱団のソプラノがソロで歌っているときの声は、まさしく ”天使” の歌声と言える。彼らの    “アヴェ・マリア”(シューベルト) もまた、涙がでるほど美しい。

 

引き裂かれたカーテン [Blu-ray]

 

 

そんな、素晴らしい歌声を持ち、数々の映画に出演して、数々の賞を受賞していたジュリー・アンドリュースであるが、彼女の作品に「引き裂かれたカーテン」と言うのがある。彼女がポール・ニューマンと共演したヒッチコック作品であるが、この映画ではジュリー・アンドリュースは一切、歌を歌うことはない。何故かと思う。ヒッチコック、敢えてジュリー・アンドリュースの声を封じ、演技のみをさせたのか。

 

大ヒットした「サウンド・オブ・ミュージック」の後だけに、彼女も思い切った役を選択したな、と思った、また、筆者の好きなポール・ニューマンと共演して、なおかつ、筆者の好きなヒッチコック監督の映画に出演しているということではこの映画もポイントは高い。が、映画の中の役では、特別、彼女が魅力的に見える、ということは残念ながらなかった。

 

映画「サウンド・オブ・ミュージック」に話を戻すが、この映画の中で歌われる数々の曲は、たとえば、”私のお気に入り“ は数々のミュージシャンによってカバーされ、ヨー・ヨー・マも演奏でカバーしている、”エーデルワイス“ は学校の英語の教科書にのり、”ドレミの歌“ ”一人ぼっちの羊飼い“ は広く世にひろまり、小さな子供でも知るところとなり‥‥と、いくつもの曲が映画を離れて、私たちの心に入り込んでいる。

 

さらに、映画に映し出される大部分のロケが行われたオーストリアザルツブルグの美しい自然もまた、観る観客の心をとらえる、そんな、ステキで美しくも楽しい映画なのである、ここで紹介した曲以外にも、ステキな曲はまだまだ映画の中で歌われている。

 

スクリーンに映し出される美しい映像に気持ちをのせながら、これらの歌を聞くならば、筆者が20回近くもこの映画を観た、という、理由も、わかってもらえるのではないか、と思ったり‥‥。

 

 

 

 

お知らせ

本を出版しました。こちらも、ぜひどうぞ!

 

シャーロキアンの優雅な生活 美々子と一緒に巡る旅



 

☆つぶやいています Twitter  Little My 💟Movie Blogger@kanbekun

 

☆言葉・もて・遊ぶ blog あります。   言葉遊び:詩とエッセイのブログ          

https://kororondiary.hatenadiary.jp/

 

☆こちらは、チョコレート・エッセイ  主に、スイーツに絡んだ詩とエッセイです。

https://korokororon.hatenadiary.com/

 

☆こちらに書評もあります。     本が好き!👇

https://www.honzuki.jp/user/homepage/no15241/index.html

 

 

映画  アバウト・ア・ボーイ   ヒュー・グラント  主演

 

アバウト・ア・ボーイ (字幕版)

 

親の財産を引き継いだので、特に働かずとも、好きなことをして、ぶらぶらと生活している人、そんな恵まれている人、というのは昨今、別に珍しくもないと思う、この映画の主人公は、まさに、そんな恵まれた人である、毎日、何不自由なく、好きなことをして生きている人である、ただ、難点を言うならば、女性との付き合い方がなっていず、いかがなものか、と思うような付き合い方をしている、が、そのいい加減な女性との交際のおかげで、ヒュー・グラント演じる主人公のウィルはもう一人の主人公ともいえる少年、マーカスに出会えるのだが。

 

二人が出会ったあたりからこの物語は良くなっていく、少年マーカスは学校でいじめられており、放課後、ウィルの家にひんぱんに立ち寄って入りびたるようになる、入りびたったからといって、特別に何かをするわけでもなく、ただ二人で、ひたすらテレビを観ているだけである、たまに、会話らしきものがある。少年マーカスが、これほどウィルになついて、二人が友達同士になるのは、公園のシーンでちょっとした事件があったからで、どんな事件かは映画をみてほしい、結構こっけいな事件なのである。

 

ウィルが女性と付き合うときにつく、ちょっとした小さなうそのせいで、ウィルはいつもトラブルを起こすのだが、ぶらぶらと、特に目的もなく生きている割には、ウィルはいい奴なのである。優しい、ユーモアはある、ちょっとした機転はきく、いじめられているマーカスに寄り添う思いやりもある、学校で友達がいなかったマーカスが頼るのも無理からぬところ、後に、ウィルがプレゼントしたCDのおかげで、マーカスは学校に友達もできる。

 

そんなウィルの生活とマーカスの生活、事件は起きて、二人の生活が重なり合って、さらに事件は発展していき、物語は進行する、そんな風にして、何となく筆者が感じるには、スローなペースで、なだらかに、この映画のストーリーは進んでいく、最初から最後までそんな感じ、なんというかウィルの生活のペースに合わせて、っていうような、そんなスローなストーリー展開が心地よく感じる映画なのである、ラストも観ている観客が何となく、ハッピーな気分になる、という、こういう結末っていうのも悪くないよね、と感じさせる。

 

ペーパー・ムーン (字幕版)

 

こんな、映画「アバウト・ア・ボーイ」のような、大人と子供の友情(?)の話といって、すぐに思い出されるのは、古い映画で「ペーパー・ムーン」かな、テイタム・オニールライアン・オニールが親子で主役やっていて、少年ではなく少女、詐欺師と少女のロードムービーでお互いに気持ちが寄り添っていくという、もっとも、もう一つ秘密もこの二人にはあるんだけれど。上にあるように、大きなお月様に座っている、テイタム・オニールの姿が、実に印象的であった。

 

もう一つ思い出される映画は、鬼才、クリント・イースドウッド監督の「パーフェクト・ワールド」、こちらは、詐欺師ならぬ、脱獄囚と人質の少年のロードムービー、かなり、異色すぎる組み合わせなのだけれど、この ”大人“ と子供ペアにも,逃避行の末に ”愛情“ らしきものが芽生えるのである、ちなみに、脱獄囚役にはケビン・コスナーが。、

 

パーフェクト・ワールド(字幕版)

 

詐欺師と少女、脱獄囚と少年‥‥こんな、異色すぎるペアリングではなく、ごく普通の日常を生きている大人と少年、をごく普通の日常に起きる出来事とともに描き出し、友情をはぐくませたところに、この映画、というか、監督、の魅せる手腕があったのではないか。自殺騒ぎなどのエピソードもなくはないが、全編を覆うほのぼのとした感じが、この映画の魅力でもある、ゆったりと緊張感なく鑑賞できるというか、そんな映画だ、主役、ヒュー・グラントが漂わせている雰囲気もあると思う。

 

いい映画だ、とてもナイスな余韻も残る、ほのぼのした幸せを感じてみたい、あなたに、是非どうぞ!

 

 

☆Kororonの甘い幸せ💛スイーツblog  はこちら  https://korokororon.hatenadiary.com/

☆Kororon の徒然日記 Main Room はこちら  https://kororondiary.hatenadiary.jp/