Kororon 映画について語るBlog

映画を語りつくす blog ☆ いい映画も、残念な映画も、好きな映画に、無理(?) な映画も、時に、ドラマも

映画「クライ マッチョ」    主演・監督  クリント・イース トウッド

クライ・マッチョ(字幕版)

(ネタバレあり)

 

クリント・イーストウッドの監督作品はどれも割と好きで、できる限り全てを観ようとしている、今回は最新作「クライ マッチョ」。イーストウッドは現在92歳だという、それにしても若い!と筆者は驚きを隠すことができない。映画では年相応に老けたメイクをしており人生に敗れた老人を演じているのでスクリーンからはその秘密(?)を感じ取ることはできないのだが、イーストウッドの若さの秘密をぜひ知りたいものだ、と切に思った。

 

今回、この92歳の監督はメキシコからテキサスへと向かう老人と少年とのロードムービーを撮った。いままで様々なロードムービーを観てきた、その中でも割とお気に入りの作品は、「レインマン」、「ミッドナイトラン」、「24時間」、「パーフェクトワールド」、「ペーパームーン」、邦画では「菊次郎の夏」、などなど、あげればきりがない。

 

映画「クライ マッチョ」では、イースドウッド扮す老カーボウイ、マイクが牧場主からメキシコに母親と暮らす息子ラフォをテキサスの自分の元まで連れてきてほしいという依頼を受ける、マイクも一旦は断るのだが、何分恩義のある牧場主、半分仕方なく依頼を受けるというところから物語はスタートする。なんとなく、妙に唐突感のある始まりなのであるが、マイクがメキシコに行かなければ映画は始まらず、とにかくマイクをメキシコに行かせる、という運び、多少の不自然感はやむを得ないのか、と感じたオープニング。

 

が、マイクがメキシコに到着してからは流石、と思わせるなめらかで、スクリーンに惹きつけられるストーリー展開。老カーボウイと少年のロードムービーとはいえ、アクションあり、カーチェイスあり、スリリング感もドキドキ感もしっかり味合わせてくれる、さらに、老カーボウイと少年の交流、メキシコへ向か途中で出会う人々との交流は前作、映画「運び屋」のラストシーンにも共通する暖かさや優しさがあって、少年を連れ戻そうとするメキシコの警察や、母親の愛人(?)と遭遇した時の緊迫感をしばし観客に忘れさせて、二人の幸せなシーンに心を和ませてくれたりするのである。

 

この映画の主人公は元ロデオカーボーイの老人マイクと少年なラフォなのであるが、筆者はこの映画に出て来る動物にも注目したい。まず、映画の冒頭から観客の目に飛び込んでくるのは、闘鶏のシーンと戦う雄鶏であり、この雄鶏の持ち主は老人マイクとテキサスへの旅をすることになる少年でラフォあり、雄鶏の名前は ”マッチョ“ という。”マッチョ“と名付けられているだけあって、この雄鶏、やたらと強いのである。なので映画のタイトル「クライ マッチョ」(鳴け マッチョ ) から観客が想像するのは、たいていラフォの所有する雄鶏のこととなる。実際、劇中、少年ラフォはこの雄鶏のことを “マッチョは強い” であるとか、自分も雄鶏マッチョのように強いのだ、といったセリフを述べている。

 

  続いて、登場するのは ”馬“ 。追手から身を隠すためにマイクとラフォの二人は、野生の暴れ馬にてこずっている牧場主と出会う、昔とったきねづか、マイクはみごとに暴れ馬を調教し、この牧場で仕事をゲット。そして、マイクはラフォに乗馬を教え始め、ラフォは少しずつ上達していくというシーンがある。年老いて人生に失敗した老カーボウイのマイク、とはいえ、彼が暴れ馬を手なずけて見事に調教していくシーンでは、マイクの熟練した腕前、彼のスキル、そして、マイクの力強さを感じずにはいられない。ここまで、いま一つさえない老人マイクであったが、この暴れ馬調教のシーンにおいて見事に彼もまた ”マッチョ“ である、と観客は知らされるのである。

 

 見事に乗馬をマスターした少年ラフォ、ラストでは片時も離れなかった雄鶏、マッチョを老マイクに手渡し、自らは、国境で待つ父親の元へと赴く。彼らが身を隠していた牧場の馬が老マイクの強さ(マッチョ)を象徴するならば、乗馬をマスターして馬を自在に操ることができるようになったラフォは、マイクと同等くらいに力強くなったのだと考えられないだろうか。小さな雄鶏 ”マッチョ“ から、大きな ”マッチョ“ へと成長した。この映画は、老人と少年のロードムービーであると同時に、老人を通しての少年の成長物語でもある。

 

 そして、結局のところ、雄鶏と暴れ馬を登場させたイーストウッド監督、”マッチョ“だったのは、雄鶏と馬の動物であり、マッチョ鶏は コケコッコー と、”クライ(cry/鳴く)“ するし、マッチョ馬は ヒヒ―ン とこちらもいななく。人間が ”クライ(cry/ 泣く)“ するときには、どうも涙がつきもの‥‥どちらかというと、強さよりは弱さを見せる時の行動ではないか。ということで、この映画のタイトル、「クライ マッチョ」、なんとなくわかるようで、やっぱり、よくわからないような タイトルの”マッチョ“ とは、動物のことか、人間のことか、人間に動物のイメージを重ねてその成長ぶりを言ったことか‥‥、そこは、映画を鑑賞する人にお任せ・・・ということか。

 

イーストウッド監督、今回も、いい映画でした、さすが! 、まだまだ元気に映画を撮り続けてほしい、と願っています。

 

 

 

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映画 ジョン・ウィック  コンセクエンス    主演 キアヌ・リーブス

 

【映画パンフレット】ジョン ウィック コンセクエンス 監督 チャド・スタエルスキ 出演 キアヌ・リーブス、ドニー・イェン、

[2020,10,29に、シリーズ第一作め、映画「ジョン・ウィック」についての記事もあります。こちらもよろしければどうぞお立ち寄り下さい。]

 

 (ネタバレあり)

 

映画「ジョン・ウィック:コンセクエンス」を観た、ジョン・ウィックシリーズの4作目、今回もひたすら血なまぐさく残虐な殺し合いが延々と続く映画であるのだが、キアヌ・リーブスが主演をしているという理由だけで筆者はシリーズ全作品を観ており、今回も映画館へ足を運んでの鑑賞、キアヌ・リーブス推しでした。

 

 今回の新作はたっぷり3時間の長編、観客は3時間もの長時間にわたって殺戮バトルシーンを鑑賞することになる。そんな延々殺し合いシーン満載の映画なのだが、不思議と最後まで画面に釘付けで鑑賞できてしまうのが不思議、だが正直に言うと、筆者はジョンがルスカ・ロマを訪ね、その後に続くナイトクラブでのバトルシーンには少々退屈を感じてしまった。それでも、観客の集中力を萎えさせないようにと映画全編の殺戮アクションシーンには様々な工夫がなされていると思える。

 

映画始まりに舞台となる日本の大阪のシーン、西洋とは少しばかり毛色の違った東洋の殺し屋との戦い、そして、日本のコンチネンタルホテルが舞台、これらの設定でまずは映画の始まりから観客の興味を掻き立て映画に引きつける。舞台が日本ということもあって殺し屋の使用する武器も銃だけではなく、日本刀もあり、果てはヌンチャクまで出てくる。銃と日本刀での殺し合いには今までと違った迫力とキレがあり、大阪のコンチネンタルホテルを壮絶なバトルで破壊しつくす。さらに、ケインという座頭市風の殺し屋も登場、座頭市並みに超強い。

 

一方、大阪コンチネンタルホテルの支配人、真田広之扮するコウジは日本の殺し屋らしく(?)恩義と友情に厚い、組織に逆らってまでジョンの側につき、素晴らしい立ち回りを披露して散ってゆく、さすが真田広之!と思わせる格闘で魅せてくれる。かくして、大阪シーンは迫力、アクション、ドラマもありで秀逸であった。

 

続いて、ルスカ・ロマに再び受け入れられるためのナイトクラブでの殺戮バトルになる。ルスカ・ロマの仇キーラも化け物のように強く、ここでもまた壮絶な殺し合いが繰り広げられるのであるが、先にも書いたように筆者はこの辺りで繰り返し見せられる殺戮バトルに食傷気味になり、少しばかり退屈も感じ、睡魔に襲われたりもした。

 

そこを乗り越えて、次はグラモン侯爵との決闘へ向かうジョンの命を狙い、懸賞金を手に入れようとするパリじゅうの殺し屋たちとのバトル。こちらのシーンではパリの街にいる人間はすべてが殺し屋であるかのごとく、次から次へと殺し屋が湧いて出る。このパターンは、何作目かは忘れてしまったが、ニューヨークで殺し屋がとめどなく湧いて出てくるシーンのリピートであり、今回は、派手に車をつぶして、衝突させて、人を轢かせて…と、前回とは違った工夫あり、再び見せられたことは別として、これはこれでまた迫力もあり面白かった。

 

そして、ついに凱旋門での殺し屋たちをかわして、グラモン侯爵との決闘場所サクレ・クール寺院へ続くやたらと長い階段までジョンはたどり着く。ここでもジョンを待ち受ける殺し屋たち、登りたくてもなかなか登らせてくれない階段でまたもや血の激闘、手を変え品を変えの殺戮バトルのアクション、これでもか!と見せてくれる。

 

この階段殺戮バトルで敵の殺し屋と格闘の末、ジョンはせっかく登った階段をゴロゴロゴロゴロとずいぶん下のほうまで落とされてしまうのであるが、筆者はこのシーンを観て、つかこうへい原作、若き日の風間杜夫主演の映画「蒲田行進曲」にでてくる”池田屋階段落ち“を思い出したのである。風間杜夫扮するスター役者、銀ちゃんのために平田満扮するヤスが命を張って危険な”階段落ち“に挑むというくだりである。新選組長州藩を中心とする尊王攘夷派の侍たちが死闘を繰り広げ、階段からゴロゴロと侍たちが切り落とされる。日本の大阪をも舞台とした監督である、もしかした幕末の新選組の死闘、”池田屋階段落ち“を思いながら、このシーンを撮影したのか、と勝手な想像をしてしまうのであった。

 

そんなヨーロッパのパリにおいて”階段落ち“を演じていたジョンであるが、敵でもあり友でもある殺し屋ケインの力を借りてなんとかサクレ・クール寺院へと約束の時間までに到着する、到着したのでいよいよ本番の決闘となるのであった。この決闘は長かった無法の殺戮バトルが繰り広げられた後の、最後の最後に、本当の最後に、昔ながらの紳士同志のルールにのっとった殺し合い(?)となる。この決闘はそんな意味でもこの映画では新鮮なクライマックスであり、なかなかスリリングで、観ていてハラハラするシーンなのである。

 

  シリーズ4作を通して描かれる殺し屋たちの大殺戮バトルの発端は、一匹の犬と愛車一台だった、今回ジョンが再び裏稼業に復帰する原因となった犬一匹の伏線がさりげなくこの人間大殺戮映画の中で描かれるワンシーンがある。これだけ人間が殺される連続映像の中で、妙に観客をなごませる一瞬、これなに? と筆者は思わず微笑みが漏れるというか、笑ってしまったというか、微妙に場違いなシーンに監督、またギャグか、と思ってしまいました。犬関連のシーンです、見逃さないでね。

 

 映画のラストはNYコンチネンタルの支配人に返り咲いたウィンストンと地下犯罪組織の王バワリ―・キングが二人してジョン・ウィックの墓参りをしているシーンで終わる。ジョン・ウィック、死んじゃったのか、と普通観客は合点し、映画はENDとなるのであるが、あれだけかくまって、バックアップしてやったジョンの墓参りに際してバワリ―・キングはにやりと笑ったりする。このバワリ―・キングのにやりでジョン・ウィック推しのファンは、これはフェイクだ!と察するのである。

 

筆者はこのシーンを観て、今度はBBCのTVドラマ「シャーロック」のシーズン2、第三話「シャーロック: ライヘンバッハ・ヒーロー」を思い出した。この時は高層ビルから飛び降りて死亡した(と思われる)シャーロックの墓をジョン・ワトソンが訪れるラストであった。が、シャーロック・ホームズ物語の原作でもおなじみのように、ホームズは実は死んではおらず復活する。TVシリーズでもジョンの墓参りのシーンの後にシャーロックの姿が映し出されるのである。

 

 映画「ジョン・ウィック コンセクエンス」では、ジョン・ウィックの姿は映しだされはしなかったが、このジョンの死はフェイクだ!と、筆者は直感した。多くのジョン・ウィックファンも同じことを直感したのではないだろうか。大体、ジョンが死んでしまったら、シリーズが終わってしまうではないか、又、後で知ったあくまでまた聞きの話だが、結末にはもう一つ別なものがあって、そちらではジョンが生きている映像がはっきりあったそうだ、が、敢えてそのシーンをカットしてジョンの生死は観客の想像に任せる方針をとったという。ならば、筆者はジョン・ウィックの死はフェイクであり、ジョンは復活してさらなる続編ができることを強く強く望んでいたいと思うのでした。

 

3時間近くもこの映画「ジョン・ウィック:コンセクエンス」を観て、殺戮アクションがこの映画のすべて、と思うかもしれない‥‥実際全てですが。それでもなお書き添えるとしたら、弾丸を何発も打ち込んだだけではなかなか死ななかったりする敵の殺し屋の進化(?)、コンチネンタルホテルを始めとする殺し屋世界の描写やそのルール、一作目から引き続き映画に魅力を与えてくれるわき役たち、今回新たに登場する数々の人物、そして、今回はこれまで以上にワンポイントとなっている犬など、キアヌの魅力と+αの頑張りもこの映画を大ヒットさせている要因の一つのなかもしれない、と感じる今日この頃‥‥でした。

 

 

 

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鬼滅の刃3 ~刀鍛冶の里 編~

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(ネタバレありかな)

 

鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」も終了し、「柱稽古編」もやがて始まると告知され、そして、その後にはきっと上弦との戦いや、鬼舞辻無惨との決戦もアニメで観ることができるのだろうと期待しつつ、ここで一つ「刀鍛冶の里編」を振り返っておこうと思った次第。

 

筆者は「刀鍛冶の里編」のオープニングに流れる「絆ノ奇蹟」(MAN WITH A MISSION x milet )とエンディングテーマの「コイコガレ」(milet x MAN WITH A MISSION) が「刀鍛冶の里編」の回が進むにつれてしだいに耳から離れなくなり、ついにはこれら2曲を購入してしまい、購入後は「刀鍛冶の里編」が終了した今でもガンガンと聴いています。

 

「刀鍛冶の里編」では新たに炭治郎や禰豆子と共に鬼と戦う仲間がいた、霞柱、時透無一郎、恋柱、甘露寺蜜璃、呼吸は使えないが鬼を食らう不死川玄弥、そして刀鍛冶の里の鋼鐵塚蛍、小鉄少年を始めとした刀鍛冶の面々・・・と。刀鍛冶の面々は別として、上弦の肆と上弦の伍と直接戦う剣士たちには、それぞれ剣士となる前のストーリがある。上弦の肆、半天狗にも鬼となる前のストーリーがあり、さらに、さらに、鬼の始祖、一番のボスの鬼舞辻無惨が鬼となった経緯のストーリーもある、こういったところも「刀鍛冶の里編」の魅力の一つであったと思う。

 

「刀鍛冶の里編」において、さりげなくではあるが挿入され、鬼滅の刃、柱推しのファンを狂喜させた一つのシーンは、蛇柱,伊黒小芭内と甘露寺蜜璃がお食事処にいて、小芭内が蜜璃ちゃんに縞模様の靴下をプレゼントするシーンであり、アニメでの映像は秀逸であったようで、小芭内、すっごくいい!であるとか、カッコいい!、蜜璃ちゃん、可愛い! と言った絶賛の声がSNSに溢れたのである、筆者も好きなシーン。

 

一方、鬼のほうはどうかというと、今回の「刀鍛冶の里編」の上弦の肆、半天狗は分裂に分裂を重ねて、“喜”、“怒”、“哀”、“楽” 鬼の四体で攻撃を開始、四体ではどうにもならないとなると、再び一体に合体し、“憎” となり、“恨” となり、きりがないっ! と炭治郎や玄弥をイラつかせる、さらに、本体は小さく小さく、小さすぎるっ! とまたしても2人をイラつかせる、そんな意表を突いた能力を持つ鬼が上弦の肆。首を切って切って切りまくっても死なないこれらの分身の攻撃をかわしながら本体の首をとらねばならない、という点で厄介で強い鬼、さすが(?)上弦の肆のランクをキープしていた半天狗でした。

 

次に、上弦の伍、玉壺は芸術家気取りの鬼であり、鬼の美的感覚と人間の美的感覚は当然ながら相いれないのであるが、自分の作品には非常に高い評価、プライド、愛着を持っており、どんな挑発にもみじんも動揺しない玉壺であった。が、時透くんに、“壺” の形が歪んでいるんじゃないの、へたくそだなあ、と言われると、アキレス腱を突かれたのか(鬼にアキレス腱があるなら)、自信満々であった玉壺も動揺し、逆上し、怒りも爆発、そうなると、集中せねばならない柱との戦いにおいて冷静な判断ができなくなる、判断にも致命的なミスがでる、というわけで霞柱、時透無一郎の前に倒れるのであった。

 

今回の「刀鍛冶の里編」で、もう一つの最後のサプライズは禰豆子が太陽を克服したということであり、この事実を知った時の鬼舞辻無惨の残忍さは相変わらず。禰豆子は炭治郎を蹴った後、陽の光に体を焼かれていく中、右手でこぶしを作り握りしめ、ニッコリとほほ笑む。禰豆子も鬼ではあるが 最後まで絶対にあきらめない!“悪鬼” には負けないよ、必ず倒そう! という意思表示かな、と筆者は感じた。

 

命が尽きようとしている時に、禰豆子と同じように手を握りしめてこぶしを作る人物がもう一人いた、鬼殺隊を率いる親方様、産屋敷輝哉である、オープニングテーマ曲が終わる間際、彼の手が、そのこぶしが映し出される、気づいている人も多いと思う。この病床での握りこぶしもまた、禰豆子の時と同じく、鬼舞辻無惨打倒に向けての、強い、強い、決意である。ここにも ”絆ノ奇蹟” があったか!

 

鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」には、様々な ”絆” がちりばめられており、数々の奇蹟が起こる、と筆者は感じた。そんなに絆や奇蹟がたくさんあったの? と思われる方は、どこに絆や奇蹟があったのか探しながら「刀鍛冶の里編」を見直して「柱稽古編」の放送開始を待つのも悪くないかもしれない。いや、いや、絆も奇蹟もないよ、という人もいるかもしれないしネ。

 

ということで、最初に書いたように鬼滅ファンの思いは尽きず、筆者はお気に入りとなった 「絆ノ奇蹟」と「コイコガレ」を聞きながら「柱稽古編」の放送を楽しみに待っていようと思う今日この頃でした。

 

 

 

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ワールドツアー 鬼滅の刃 2  ~上弦集結 編~

【映画パンフレット】鬼滅の刃 上弦集結、そして刀鍛冶の里へ ワールドツアー上映

 

じきに四月になり、「鬼滅の刃 遊郭編」の特別編集版が2回に分けて放映される。また、その後にはいよいよ、「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」が始まる、その前に、「ワールドツアー 鬼滅の刃」について、2回目の映画評を書いておこうと思った。結局のところ、筆者は4回観ました、「ワールドツアー 鬼滅の刃」、うち一回はIMAXで、少なかったなあ。それでも、えっ、4回も見たんですか? 映画の半分くらいは、すでにテレビで放映された話でしょ! 後の半分くらいだって、結局、テレビで放送されるんでしょ! それなのに、4回も見たんですか!? そんな声があちらからもこちらからも聞こえてきそうに思える。おそらく別の映画で同じような形態の映画であったなら、筆者もそのような映画に繰り返し足を運ぶ人たちに同じコメントを送ったかもしれない。

 

が、映画は「鬼滅の刃」で、「鬼滅の刃」は大好き。筆者の4回なんて数少ないかもしれないが、もっとコアな鬼滅ファンはもっと数多く「ワールドツアー 鬼滅の刃」を観ているに違いない、さらに、映画だけでなく、その他の関連イベントにも幾度となく足を運んでいるに違いない。ということで、今回はこれほど「ワールドツアー 鬼滅の刃」を大ヒットさせた魅力を、再度探ってみたいと思う。

 

「ワールドツアー 鬼滅の刃」の魅力は何と言っても鬼だ、鬼たちのTop 6 がすべて登場する、というところに大きな魅力があり、鬼のTop 6とは十二鬼月のうちの上弦の鬼たちであり、鬼舞辻無惨に最も近い鬼たちで、鬼一体の力が柱3人に相当するようなとてつもない強さをもつ鬼である。そして、「鬼滅の刃」の鬼たちは、ただ人を食うどうにも許せない,憎っくき ”悪鬼“ というだけではなく、どの鬼にも鬼になる前の人間の時代のドラマがあり、どの鬼にも独特の個性があり、異形の鬼もいることはいるが、それもどことなく愛嬌があり、人間に近い容姿をした鬼は、それはそれでスマートで、”鬼さん、ステキ!“ と思わせる個性を持っているところが最大の魅力だ。なので、鬼を狩る鬼殺隊や柱推しのファンばかりではなくて、鬼推しのファンも限りなくたくさんいるわけで、筆者も含めたそのようなファンたちが繰り返し、繰り返し劇場に足を運んだ、ということがこの映画大ヒットの理由の一つとして考えられる。

 

Top 6 勢ぞろい、と言っても、上弦の陸の妓夫太郎と堕姫は残念ながら他の上弦たちが集合する上弦会議には出席できない、そこで、やはり、どうしても、遊郭編の最後の二話が刀鍛冶の里編の前に必要だった、上弦の陸はここにいるよ、と。鬼推しのファンとしては、妓夫太郎と堕姫のいない ”上弦集結“ なんて、やっぱり、許せないというか、ありえないことだろう、と考える、とりわけ、妓夫太郎推しのファンには耐えがたい事だろうなぁ、と推測するのはたやすい。

 

上弦の参、猗窩座は無限列車編で存分にその存在感をファンに見せつけている、今回は、コミックにはない猗窩座と無限城のコラボした上弦会議冒頭の映像で、猗窩座推しファンを釘付けにして唸らせ、こんな映像なら百篇でも見たいわ! と繰り返し劇場に足を運ばせる大きな原動力となっていた。

 

そして、上弦の弐、童磨。時として いかにも ”悪鬼“ という表情でオーラを醸し出し、一転して無邪気に屈託なくおしゃべりを続ける、相手の思いには頓着なく行動し、しゃべり続け、鬼舞辻無惨登場前と、無惨が去った後の場をさらった。コミックからアニメとなり一層その魅力に磨きがかかり(?)、童磨推しのファンが増えたのではないだろうか、とこちらも想像するに難くない。

 

案外、侮れないのは上弦の伍、玉壺。その外見は決してスマートとは言い難いのであるが、愛嬌を感じる鬼。猗窩座が嫌っている童磨と仲がいいようで、自作の壺をプレゼントしたりしている、猗窩座のことはどうやら嫌いらしく、なかなか抜け目もない。せっかくの貴重な情報を得たと報告するも無惨様の不興を買い、首をもぎ取られてしまう。今後の鬼殺隊との戦いにおいても、真剣なのだが、真剣味に欠けるというか、戦いに悠長さがあるというか、その戦いぶりは猗窩座や妓夫太郎たちとはまた一味違っている、血鬼術にもどことなくユーモア感すらある、そんなところが、鬼推しファンを喜ばせているかもしれない。

 

上弦の壱、黒死牟、上弦の鬼の中ではNO1の強さ、無惨様の次にランクする鬼、ということで、劇中、その言葉だけで上弦の参、猗窩座に圧をかけるのである、そして、猗窩座に意見する。ここに至って、さ~すが、上弦の壱、黒死牟!と鬼推しファンは感心し、猗窩座同様に黒死牟に一目置くことになる。が、今回、上弦会議での黒死牟のインパクトはそれほど大きいものではなかったと感じる、やっぱり、童磨のインパクトには負けているなぁ、と。ただ、映画の封切前には黒死牟の素顔はでず、上映が始まってからもなかなかその素顔を見せてはくれない。なので、アニメでしか鬼滅の刃を知らないファンには、初めて黒死牟が素顔をあらわした時には、その衝撃は大きかったかもしれない。

 

上弦の肆、半天狗は劇中、最もインパクトと存在感に欠けていた鬼であると感じるが、鬼殺隊との戦いぶりは、いや、なかなか、インパクトがないどころか、インパクトありすぎ…と思う戦いぶり。いつもびくびくとしていて見るからに弱そうなのだが、仮にも上弦の肆、妓夫太郎や堕姫よりも強いのです。半天狗は無惨様に見込まれて鬼になった、無惨様の見る目は確かであった、と刀鍛冶の里編を観て確認してほしい。

 

さて、その無惨様、こと鬼舞辻無惨、鬼たちのボス、今までにも何度か登場してきて、その残忍無情さを披露してきた。今回も、上弦の伍、玉壺のところで述べたように、部下たちには情け容赦なく、それでも無惨様を推すファンはいて、どこが魅力であるのかな、と考えた時、まずはルックス、圧倒的な強さ、みじんの情けもない圧倒的な ”悪“、そういったところに人は惹かれるのでなかろうか、と思った。人は自分にないものに憧れたり、自分の対照にある物や性質をうらやんだり、欲することがある。

 

以上、個性的で一癖も二癖もありそうな鬼たちが集結したのが今回の「ワールドツアー 鬼滅の刃」でした、よく、この上なく素晴らしい作品であった時のことを ”神回“ と表現するが、今回、別の言い方をするならば、 ”神回“ ならぬ ”鬼回“ (鬼かい?)と言えるのではないでしょうか、公開前の宣伝も鬼に集中していました、映画の変則的な形態も、上弦の鬼をもれなく集結させるための苦肉の策と言えば言えなくもない。上弦の鬼たちも無事全員お披露目された今、刀鍛冶の里編を経て最後の決戦へと鬼殺隊も鬼たちも気合十分で突き進んでゆく(?)覚悟をしたのではないか、とこれからの展開を楽しみにしつつ、「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」を待ちたいと思います。

 

 

 

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ワールドツアー 鬼滅の刃  

【映画パンフレット】鬼滅の刃 上弦集結、そして刀鍛冶の里へ ワールドツアー上映

 

筆者は以前このブログで映画「鬼滅の刃 無限列車編」について書いたことがある。あの頃は、鬼滅の刃を知ったばかりの頃で、ネットで炭治郎「立身出世編」を一気見してから映画を鑑賞した。映画「無限列車編」を観て、ますます鬼滅の刃にはまった筆者は、「遊郭編」を毎週楽しみに見て、とうとう、鬼滅の刃のコミックス全23巻を購入して、こちらも一気読みしてしまった次第。そして今回、ワールドツアー「鬼滅の刃」を鑑賞しました。

 

いろいろな感想があった。遊郭編のそれぞれのエピソードのエンドロールもスクリーンに流してしまうのはどうか、であるとか、もっとストーリとして一貫した流れを作ってもらいたかった、であるとか、後半はギャグ回であったとか。筆者も最初に見た時には同じようなことを感じたりもしたのだが、スクリーンの大画面で見た鬼殺隊と上弦の陸とのバトルの圧倒的な迫力と、無限城の素晴らしい映像と上弦の鬼たちのワクワクする(?)シーン、後半の甘露寺蜜璃と禰豆子 の可愛さを感じる時、先に述べたようなことはあっさりと許せてしまい、早々に2回目を、今度はIMAXで鑑賞しました。特に、炭治郎たちと妓夫太郎、堕姫とのバトル、無限城のシーンは、早くもう一度観たい!と心のはやったこと、3回目も行くかも…。

 

この映画は4部構成になっており、最初は遊郭編最後の2話までのダイジェスト、筆者の大好きなテーマ音楽を聴きながら今までのストーリーを振り返る、上弦の伍 玉壺の言葉をかりて言うならば これもまたいい“ 。続いて遊郭編でのバトル、炭治郎も伊之助も善逸も天元もカッコよく、妓夫太郎と堕姫も上弦の陸の貫禄だしていて スクリーンに目が釘付けになるようなスピード感、”これもまたかなりいい“ 

 

そして、いよいよ、この映画のクライマックス、ハイライトである無限城と上弦の鬼たちのシーンへ。誰もが言っていると思いますが、やはり映画のハイライトはここです。公開前から、”上弦集結“ ”悪鬼滅殺“ と大々的に宣伝していた、また、来場者には”上弦集結本“ を配布するという力の入れよう。鬼推しのファンだけでなくても、上限の鬼ってどうなっているのだろう、映画では、アニメではどんなふうに映像化されるのだろうか、と興味を掻き立てられずにはいられない宣伝。そして、無限城の映像や上弦の鬼たちは期待を裏切らなかった、ということで ”これはもう最高にいい“ 。

 

最後の、刀鍛冶の里でのシーンにおいては、先にも述べたように恋柱の蜜璃ちゃんの可愛さと、禰豆子の可愛さ、禰豆子が蜜璃ちゃんになついているシーンも気に入っていて、“これもまたいい”

というわけで、この映画の見どころを玉壺さん風にまとめました。

 

無限城の映像はやはり映画で観ることをおススメ、実に力が入っていた、コミックでは体感できないと思う。最後の決戦をこの無限城の映像とあの上弦の鬼たちとまだ登場せぬ柱たちもぶつけて、映画で見せてくれるのかなぁ・・・と、筆者はひそかに期待してしまう、ぜひ、映画で観たいものだ。

そして、四月から始まるTVでの「鬼滅の刃 刀鍛冶の里編」、これから霞柱、時透無一郎の活躍が見られるだろう、上弦の肆 半天狗と上弦の伍 玉壺も大暴れしてくれるだろう、と待ち遠しくなるばかり。

ワールドツアー「鬼滅の刃」、「無限列車編」の時もそうだったけれど、やっぱり、ここまでの話を最初から知っているほうが一層楽しめる、と思うのでした。

 

 

 

 

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映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」 その3  ディーン・フジオカ   岩田剛典 主演

【映画ノベライズ】小説 バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版 (宝島社文庫)  バスカヴィル家の犬 【新訳版】 シャーロック・ホームズ・シリーズ (創元推理文庫)

 

 

映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」、第3回目を鑑賞してからしばらくが立ち、第4回目行きたいなあ、まだ、上映しているかなあ…と思いながら、上映館検索してみれば、残念ながら上映館は限られ、足を運ぶのは大変そう。ということで、今回は、遅ればせながら、第3回鑑賞をしてからの、考察(?)を行いたいと思います。3回目ともなると、もう書くことないのではないでしょうか、と思われる向きもあるかと思う、それは確かにそうなのだが、シャーロック・ホームズファンとしては、観るたびごとに、些細なことに引っかかり、些末なことから、様々な事柄を関連付けて推察することが、又、楽しみでもあり、今回も気が付いたこんなこと、あんなこと、について記してゆこうと思う。

 

今回はこんなことから。映画の中で登場人物達はよく眠る、居眠りしたり、ぐっすり眠ったり。そもそも事件の発端となったのは、疲れたために、ついついうとうとしてしまった、ということではないのか。居眠りしたからどうなるのか、というのは、もちろん映画を観てほしい。また、ぐっすり眠ってしまったために、人を死なせてしまったとか、人を殺さずに済んだとか、というところにも ”眠り“ はかかわってくる。これも、どんな時に誰がぐっすり眠ってしまうのかは、映画を見てみよう。

 

コナン・ドイル原作のホームズ物語で ”眠る“ であるとか ”ぐっすり眠る“ と言って思い出すのは、「シャーロック・ホームズ 最後の挨拶」に収録されている「フランシス・カーファクス姫の失踪」というエピソードであり、このエピソードでは、ある人がぐっすりと眠らされてしまう、しかも、クロロフォルムや麻酔剤といったものによって。そして、これが事件と大きくかかわってくるのだが、はたして、”眠る“ ということだけが映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」とドイル原作のエピソード「フランシス・カーファクス姫の失踪」と関連するところだろうか。

 

いや、いや、注意深く原作を、つまり ”正典“ を読み解くならば、まだまだ興味深い点がみられる。前回の映画評「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版 その2」で、原作、映画共にホームズとワトソン、獅子雄と若宮君は、それぞれ別行動をとっている、と書いた。実は、この、「フランシス・カーファクス姫の失踪」においても、物語の初め、ホームズとワトソンは別行動をとっている。ホームズは例によって、ロンドンを離れられないと言ってワトソンを現地に行かせるのである。

 

また、「フランシス・カーファクス姫の失踪」において、或る身体的特徴が犯人特定の手掛かりとなる、では、映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」では?それは言うわけにはいかないので、映画を観て確かめてみよう、が、映画では実に巧みにこのことがパロディされている、と筆者は感じた。さらに、「フランシス・カーファクス姫の失踪」では、姫を熱愛する男性の登場となる。姫を守り救うべく、この男性は一生懸命だ。映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」においても、姫(?)を愛する男性が登場しなかったであろうか。

 

そして、映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」、ドイル原作の小説「バスカヴィル家の犬」、そしてこちらもドイル原作の「フランシス・カーファクス姫の失踪」、この3作において、犯人の運命の結末は? 法の裁きの手にゆだねられるか、それとも、法の目をかいくぐって逃げおおせるのか、いや、また別の運命か。

そこのところは、やはり映画を最後まで観て、原作を最後まで読んで、確認してほしい、興味深いことが分かると思う。少なくとも、筆者には、ホームズファンには、実に興味深かったけれど。

 

映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」において、監督が果たして「フランシス・カーファクス姫の失踪」のパロディまでも意図していたのかどうかは筆者にはわからないが、シャーロキアンという”人種“ は、こんなふうにホームズ物語と関連があるとなると、こうなんだろう、ああなんじゃないか、などなど、果てしなく探求してしまいたくなる習性を持っていのです。

 

というわけで、今回は、映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」とドイル著「フランシス・カーファクス姫の失踪」について、考察してみました。それにしても、映画の上映が終わってしまうのは悲しいかぎり。

 

TVドラマ「シャーロック」の続編を切に願いながら、今回は終わりです。

 

 

 

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映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」 その2      ディーン・フジオカ   岩田剛典   主演

 

バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版 (オリジナル・サウンドトラック)

バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版 ボールチェーン付ぬいぐるみ 全4種セットシャーロック劇場版 バスカヴィル家の犬 ボールチェーンぬいぐるみ 若宮潤一

 

 ※注※ ファンお気に入り、ルーティンについて触れている箇所あり

 

「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」の鑑賞、2回目、2回見て今回はこの映画の見どころについて考えてみた。やはり、なんといっても一番の見どころは、誉獅子雄と若宮潤一、この二人の絶妙のバディ関係を観ることができる、ということに尽きる。TVドラマ「シャーロック」を見ていない方には、残念ながらこの二人のやりとり、ちょっとした些細な行動、大胆に見せてくれる行動、などなど、特別に魅力的に感じられないかもしれないのだが、TVドラマ「シャーロック」のコアなファンにとっては、二人のすべてのシーンがTVドラマでのバディ度とシンクロして、嬉しくなるのである。

 

例えば、TVドラマ「シャーロック」では、毎回のお約束事のように若宮君が熱いお湯を体のどこかにかぶってしまい,“アチッ” と叫ぶシーンがあった、映画ではどうだろうか? また「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」では、若宮君が ”そんな顔してもダメだよ“ とつぶやく場面がある。誰に、どんな状況でつぶやくのかは映画を観てほしいが、これらがどんな意味を持っているのか、TVドラマ「シャーロック」のファンであるならば、たちどころに理解して、あるシーンを思い出し、一人ニヤニヤするところなのである。これらは、映画の中にちりばめられているルーティンのほんの一部であり、ファンは劇中のありとあらゆるルーティンに、もちろん、気づいて、またしても愉快になるのである。

 

日本のTVドラマ「シャーロック」だけではない。シャーロック・ホームズのコアなファンであればあるほど、もう一つの「シャーロック」、イギリスはBBCの、ベネディクト・カンバーバッチがホームズ役であった、あの「シャーロック」からも、あれはあのパロディ、あのシーンはあそこパロディしてる、などなど、BBC「シャーロック」からも、いくつも楽しいサービスがちりばめられていることに気づき、嬉しくなる。もちろん、それらを全て書き出すことはできない。なので、お勧めしたい、「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」を見に行く前に、DVDでも、Blu-rayでも何でもいいから、BBC「シャーロックの」シーズン2のエピソード2「バスカヴィル家の犬」をとことん観てから日本の劇場版「シャーロック」を見に行くことを。

 

そして、獅子雄は単独行動が多いなあ、と思う方は、さらにコナン・ドイル原作の小説「バスカヴィル家の犬」をしっかり読んでから、映画を観るといいのではないか。”読んで“ガッテン、になると思う、筆者はつぶやく、しかたないんだよ、物足りなくてもさ。以上述べてきたように、映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」には、ホームズのコアなファンであればあるほど、言い換えるならば、熱烈なシャーロキアンであればあるほど、映画の見どころは山ほどあるということになる。そんな映画を作ってくれた監督に感謝。もちろん、これらの ”お宝“ に気づかなくても、この映画を楽しめるのではあるが、それではあまりにもったいない、そんな気がするのでした。

 

二つ目の見どころ、実に、実に、短いコメントで恐縮してしまうくらいなのだが、それは、後半、犯行の動機について、その経緯を語る部分。結構長い回想シーンなのであり、この部分はこの部分だけで一つのドラマとなるのではと感じる。劇場版の大きな見どころであり、ホームズファンではない観客をも惹きつけるポイントとなるのではないだろうか。シーンは長い、コメントは短い、でした。

 

繰り返すが、今回の映画評の大部分を占めた、獅子雄と若宮君の絡みのシーンは、TVドラマ「シャーロック」を知っているファンにとっては、この上ない魅力。そうでない、鑑賞者にはどう映っているのだろうか。ここら辺が、この映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」の正念場ではないかと感じる。シャーロック・ファンはもちろん惹きつけられる。特にファンというわけではない観客をいかに惹きつけられるか、ぜひ、ぜひ、頑張ってほしい。「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」の健闘を心から祈る次第。

 

 

 

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※注※  獅子雄の衣装についてのコメントあり

 

TVドラマ「シャーロック アントールドストーリーズ」のファンが待ちかねていた映画、「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」が、封切られて半月余りがたとうとしている。TV版「シャーロック」のファンであった筆者も、すでに観に行きました。中には、すでに、何度も何度もリピートして、両手の指では数えられないほど、この映画を観ているファンもいるらしい。筆者はまだ、一度のみの鑑賞であるが、いずれまた観に行こう!

 

映画の冒頭、さっそく若宮君の顔がスクリーンいっぱいに映し出され、事件解決の依頼をされているシーンを見た時には、涙がでそうになるほどうれしかった、ちょっとおおげさ? パソコンの画面を通しての依頼人とのやりとり、若宮君はしきりと横を向く、隣には、もちろん、獅子雄がいる。そして、案の定、獅子雄がパソコン画面に映し出されるというオープニング。獅子雄は、TVドラマとは異なる、ずいぶんサイケデリックなガウンを着ている。

 

随分派手じゃないか、と思うのだが、このサイケデリックに派手なガウンの色合いは、もしかしたら、TVドラマ「シャーロック」のDVDやBlu-rayのカバー、そして、TV版のポスターのあの、空と高層ビルがミックスしている、あの色合いではなかろうか、と筆者は思った。冒頭から見せてくれるなあ、とファンとしてはうれしくなる。

 

この映画での獅子雄の衣装はさらに注目すべきものがある。島に到着した当初は、この映画のポスターにもあるようにネクタイなどして黒色で身を固めているのだが、映画途中から衣装が変わる、後半ずっと、この衣装。体がすっぽり包み込まれるような毛糸の長くてダブダブの分厚いカーデガンとでも言おうか、それに、黒っぽいマフラーを無造作にまいて、色合いは、薄めの茶色、あのダボダボ感、どうも、インバネスコートに見えて仕方がなかった。もしかしたら、ホームズおなじみのインバネスコートをイメージして、獅子雄に着せたのか、と、感じてしまった。

 

そして、やはり、TVドラマとは異なる獅子雄のあのボサボサのヘアスタイル。あの、獅子雄の眉毛まで隠して、獅子雄の額全体を覆うボサボサ感、あれは帽子か?! 帽子の代わりか!? ディアストーカーのつもりか!? 少々、無理がある? 考えすぎかしら。とは思っても、ここに至り、獅子雄は、まさに、コナン・ドイル原作のシャーロック・ホームズとなり、獅子雄のイメージはいやがうえにもシャーロック・ホームズのイメージと重なるのでした、ホームズファンにとっては。

 

そして、最後に、再び、サイケデリックに派手なガウンで登場の獅子雄。思うに、これだけ、シャーロック・ホームズファンへのサービスと、TVドラマ「シャーロック」へのオマージュがちりばめられているということは、もしかしたら、TVドラマ「シャーロック」の続編が実現するのかもしれないという期待を感じずにはいられない筆者。他にもまだまだ、触れたいことは山ほどあるが、今回は、劇中で獅子雄がまとう衣装、というい観点から考察してみました。そして、また、映画「バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版」を観にいこう!と、心もウキウキしてくるのでした。まだ未見の方は、ぜひどうぞ!面白いです!!!

 

 

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映画「トップガン マーヴェリック」  トム・クルーズ 主演

トップガン マーヴェリック:オリジナル・サウンドトラック (デラックス・エディション)(限定盤)(特典:なし)

 

 

この映画の見どころは数あるが一番にあげるとするならば、やはり、ラストにかなり長く続く戦闘機バトルだろう。思わず、手に汗握る場面あり、ハラハラする場面あり、ドキドキする場面あり。一難去って、また一難、そしてまた一難、これで終わりだろうな、と思わせておいて、又、次の危機が来る。やっぱり、この映画の中で一番の見せ場、トム・クルーズはすごかった。

 

トム・クルーズ演じる、マーヴェリックの上司や、彼が教える生徒たちもいい。また、マーヴェリックが年を重ねた分、語るべき物語もできたというわけで、前作の映画「トップガン」よりも、ストーリー的にも厚みができて、戦闘機アクションだけではない映画、といえるのではないだろうか。そして、結局のところ、この映画はどこを取って見ても、トム・クルーズトム・クルーズによる、トム・クルーズのための映画と思える。

 

筆者は、戦闘機とは縁がないが、それでも、以前、在日米軍横田基地を訪れたことがあり、Twitterにも一部写真をアップしてみたが、本物のアメリカ軍の、あれは戦闘機であったのかどうかも区別がつかないような飛行機素人であるが、初めて入ったコックピットと、そこにひしめく計器に目を見張り、感動した覚えがある、上空を飛ぶ飛行機から、パラシュートで落下してくる、というデモンストレーションなんかもあった。

 

欲を言えば、映画「トップガン マーヴェリック」にでてくるような、最新式の戦闘機を見てみたかった、が、そういう飛行機は見せてくれないのだろうなあ、と思ったりもする。それなら、タッチ・アンド・ゴーの訓練しているところとか見たかったな、と感じるが、こういった訓練もなかなか見ることはできないのだろうなあ、とまたしても思ったりする。Military Working Dogという、ジャーマン・シェパードなどもいたりして、軍隊でのお勤めご苦労さん、と声をかけてあげたくなってしまった。

 

映画を観ていて、また一つ気が付いて面白かったのは、”トップガン“の物語ではあれだけ戦闘機が飛ぶのに、空軍ではなくて海軍の物語ということだ。関連ホームページによると、公式の自衛隊アメリカ海軍のTwitterでビシバシとこの点を、発信していたとか、果ては、フランスやカナダの海軍のTwitterまで参戦して、熱い ”舌戦バトル“ が繰り広げられたとか、映画も面白かったけれど、こちらの記事も面白かった。

 

また、敵のウラン濃縮プラントを攻撃する際の映像は、映画「スターウォーズ エピソード4 新たなる希望」でのラスト近くで、ルーク・スカイウォーカの搭乗機も含む、X-wing戦闘機が、帝国軍のタイ・ファイターの攻撃をかわしながら、デス・スター破壊に挑むミッションのシーンを思い出させた。

 

さらに、映画の予告編によると、新作、映画「ミッション:インポッシブル/デッド・レコニング パート・ワン(Mission Impossible – Dead Reckoning Part One)」も、公開まじかのようだ。パート1とあるのだから、きっと、パート2もあるのだろうな、と期待は膨らむ。

 

というわけで、映画「トップガン マーヴェリック」、若手俳優には負けない圧倒的な存在感で、トム・クルーズが大スターぶりを見せてくれると言ってもいい映画であると感じる。もちろん、トム・クルーズ以外の出演者も映画を盛り上げてくれている、彼らとトム・クルーズのコラボが成功しているのではなかろうか。

以前に比らべるならば、多少老けた感は否めないのは仕方がないが、トム・クルーズ、がんばっているなあ、そして、やっぱり凄い! と思った次第。ぜひ、おススメの映画です。

 

 

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映画  ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密 : 悪くないけれど残念な映画

ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密 (輸入盤 帯付国内仕様 超限定数通常プレス)

 

J・K・ローリングハリー・ポッターシリーズが好きであるなら、また、ハリー・ポッターシリーズのファンであるなら、さらに、USJへ行って、ハリー・ポッターの世界を楽しんだ人ならば、きっと映画「ファンタスティックビースト」シリーズも楽しめるのではと思う。映画「ファンタスティックビースト」シリーズは、ハリー・ポッターが活躍したのと同じ魔法の世界が舞台であるが、ハリーが活躍した時代よりも数年時をさかのぼる。お馴染み、ホグワーツの校長、ダンブルドアや、魔法省なども登場する、ハリー・ポッターのファンにとってはうれしいところ。

 

今、映画のタイトルを「ファンタスティックビースト」として、「ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密」としなかったのには理由があり、魔法生物学者のニュートが活躍し、魔法界の生物、動物がふんだんに登場するこのシリーズ第一話「ファンタスティックビーストと魔法使いの旅」が筆者の一番のお気に入り、第二話「ファンタスティックビーストと黒い魔法使いの誕生」になると話が暗くなってきて、今回取り上げる第三話「ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密」では、ニュートと魔法界の動物たちの活躍は影を潜め、メインの活躍、映画の前面に出てくるのは、ジュード・ロウ演じるダンブルドアと、ダンブルドアと“血の誓い”で結ばれた、黒い魔法使い、ジョニー・ディップが演じるはずだった、グリンデンバルドの二人、ニュートと魔法界の動物たちの出番が減った分、映画「ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密」の満足度も減ってしまい、映画「ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密」には、少々? いや、かなり? 不満があるという次第。

 

グリンデンバルドをジョニー・ディップが演じていたならまた違っただろうな、と思ったりもする。ジュード・ロウ、ジョニー・ディップ、2大ハリウッドスターのバトルが中心に据えられるシリーズ第3作目として。ジョニー・ディップは裁判には勝訴したとはいえ、彼がグリンデンバルド役を下りたことは仕方のないこと、と思うことにしよう。

 

映画「ファンタスティックビーストと魔法使いの旅」のところでも書いたのだが、映画の登場人物、ニュート・スキャマンダーには彼が活躍する小説としての物語があるわけではない。あるのは、「Fantastic Beasts & Where to Find Them」(魔法の国の動物とその生息地)という、彼が著したとされる本のみである。その本の中には数多くの魔法の国の動物について触れられているのだが、その中の一つに、今回大活躍する、木の枝のような魔法生物、ボウトラックルについての記述もある。(以下原文)

 

・・・・・The Bowtruckle, which eats insects, is a peaceable and intensely shy creature but if the tree in which it lives is threatened, it has been known to leap down upon the woodcutter or tree-surgeon attempting to harm to home and gouge at their eyes with a long, sharp fingers.  An offering of woodlice will placate the Bowtruckle    long enough to let a witch or wizard remove wand-wood from its tree.

 

“著者ニュート” によると、“ボウトラックルは昆虫を食し、おとなしくて、極度にシャイな生物であるのだが、すみかとしている木が切り倒されんとするならば、その木こりたちに襲いかかり、長くて鋭い指でもって、彼らの目玉をえぐりだそうとする。”  とある。自身の家と家族を守るためならば、かなり狂暴に敵に襲いかかるようである。そして、さらにニュートは著す。“ワラジムシを与えるならば、魔法使いがそのすみかとする木から、魔法の杖を作ることすら許してくれる。” とある。

 

たった、これだけの記述から、ファンタスティックビーストの世界、ニュートという人物、そして、魔法界の生物が活躍する世界をスクリーン上に創りだした J・K・ローリングの想像力には驚きと称賛ばかりなのだが、その想像力が冴えに冴えているのは第一作目の映画「ファンタスティックビーストと魔法使いの旅」であり、今回の映画「ファンタスティックビーストとダンブルドアの秘密」においては、悪くはないと思うところもあるのだが、特に後半のシーンにおいては、その想像力も少々迷走してしまったのでは、と思わずにはいられないのである。

 

というわけで、ニュートと彼の愛する “ファンタスティックビースト” たちは、魅力的で常に心惹かれる存在なのであるが、以上述べた理由により、今回は、悪くないけれど残念な映画、としたいと思う。

 

 

 

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