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11人いる!  萩尾望都の名作

 

タグのタイトルは、”わたしのおすすめマンガ2020” となっているけれど、2020どころか、最近の漫画はとんと読んでいない、では、いつの漫画なら読んでいるの?と聞かれれば、もうずいぶん昔の漫画だけれど、お気に入りで今読み返しても面白い、なので、この漫画をおすすめしたい。

 

萩尾望都の漫画でお気に入りは他にもまだある、あの名作「ポーの一族」はもちろん、「トーマの心臓」「11月のギムナジウム」‥‥などなど、そんな中からあえてこの一作を選んだのは、私はSFも好きだから。そう、「11人いる!」はSF漫画だ。

 

宇宙大学に合格目指して、最終試験に残った10人、一つ宇宙船で規定の期間を無事に過ごせば、試験にめでたく合格となる、10人は地球人ばかりとは限らない、様々な惑星から集まっている、その生い立ちも、それぞれの持つ事情も十人十色で、さまざまである、宇宙というどんな危険や不測の事態が起こるかわからない空間で、初対面の見も知らずの10名が果たして、無事に一定期間協力して過ごせるかどうか、というところ。

ところが、試験会場たる宇宙船に到着したとたん受験生の人数が多い、「11人いる!」じゃないか……という次第で、ここからストーリは展開していく。

 

ストーリーがいいのはもちろん、このへんはさすがストーリーテラー萩尾望都、そして、受験生10人、いや、謎のもう一名も含めて、11人?がそれぞれ個性的でいい、それぞれとてもインパクトがある、中でも一番好きな受験生は、両性体、と作品の中では呼ばれる、まだ男性でも女性でもない、ほとんど外見は女性としか見えないフロルという受験生だ、この試験に合格すれば男性になれるという、どのような事情でそんなことになっているかは、ぜひ漫画を読んでほしい。

 

次にお気に入りのキャラクターは、タダと言って黒髪の少年、彼はテラという惑星出で、どうやら両生体のフロルに恋をしてしまう。この漫画においては、どこをどうつついても恋愛的な要素が絡むとは最初は読者には思わせないのだが、やはり、少女漫画雑誌に発表された作品であり、読者である少女、または、女性たちを意識したのか。また、女性にとっての宇宙というものを描いて見せた、というコメントをしていた評論家もいた。

 

とにかく、フロル、美しくてかわいいのだ、タダによると、フロルの体型は”扁平胸の女性の体形に似ている” ということだ。フロルとタダ以外にも、王様とかフォースとかガンガとかアマゾンなど…ストーリの中心となるステキなキャラクターはまだまだいる。

 

サイエンス・フィクション、SFだから、作者の想像力は果てしなく広がり、読者が思いもしないような宇宙世界を描いて見せてくれる、そんなところは、優れたSF映画と漫画も何ら変わることはなく、読者をワクワクさせ楽しませ、遠い萩尾望都の宇宙へと読者をいざなう。「11人いる!」は、ちょっとミステリー仕立て、11人は孤立状態の宇宙船で危機的状態に陥る、疑心暗鬼になる、協力や助け合いも必要だ、はたして、11人目は誰なのか、彼らは試験に合格できるのか…読者を漫画に釘づけにする事件は尽きない。ぜひ、一度読んでみてほしい、”わたしのおすすめマンガ”。

 

11人いる! 萩尾望都Perfect Selection 3 (フラワーコミックススペシャル)