Kororon 映画について語るBlog

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映画 Mr. & Mrs. スミス    ブラッド・ピット   アンジェリーナ・ジョリー    主演 

Mr.&Mrs.スミス プレミアム・エディション [DVD]

 

英語のSmith (スミス)と言う姓は、日本語で言うと、鈴木さんであるとか、佐藤さんなどの姓と同じであり、鈴木さんや佐藤さんと同じく、実にたくさんのSmith を姓に持つ人々がいる。鈴木さんや佐藤さんと言う姓は、日本人にとっては、なじみのすぐそこにいるお隣さん、という感じを醸し出す姓である。そして、全く同じことが英語の姓Smith(スミス)さんにも言えるのではないか、そして、そこからこの映画は始まる。

 

この映画のタイトル、「Mr. & Mrs. スミス」を日本語にしてみると ”スミスさんの旦那さんと奥さん“ とでもなろうか。アメリカ人がこの映画のタイトル「Mr. & Mrs. スミス」ときいた時にひらめくイメージというのは、まさに、日本人が ”鈴木さんの旦那さんと奥さん“ というセリフを聞いたときにひらめくイメージとそう変わりはないであろうと、こちらも推察される。

 

が、しかし、その 、いつもご挨拶するご近所の ”スミスさんの旦那さんと奥さん“ が、ブラッド・ピットアンジェリーナ・ジョリーである、という事実を見せつけられるとき、ああ、この、”スミスさんの旦那さんと奥さん“ は一筋縄ではいかない、どうやら、この夫婦は一癖も二癖もある旦那と奥さん に違いないのでは、となにかザワザワ胸騒ぎがおこり、映画を観る前から、”とんでもない” スミスさんの旦那さんと奥さん” が見られるのではないかという期待感へとつながる。

 

実際、映画を観ればわかってもらえるのだが、この ”スミス夫妻“ は、とんでもない旦那と奥さんであることが、映画のほぼ最初の頃にわかってくる。わかってしまえば、その後の展開は、もう、アクションに次ぐアクション、駆け引き、だましあい、さまざまな戦闘テクニック、など織り交ぜて、一気にラストへと突っ走る、ブラッド・ピットアンジェリーナ・ジョリーも、不死身とも思える戦闘テクニックと戦いを映画全編を通して、又、最後のクライマックスでも見せるのである。

 

夫婦で同じ仕事をしているカップルは星の数ほどいるのであるが、ミステリーファンの筆者としては、どうしても、思い出してしまうのは、ミステリーの女王、アガサ・クリスティが生み出したトミーとタッペンスという、おしどり探偵の物語である。彼らの場合は “Mr.& Mrs. ベレスフォード(Beresford)“ 。この二人の物語では銃撃戦等のアクションはなく、クリスティのミステリーらしく、ウィット、機知にとんだ事件展開となり、筆者のお気に入りのシリーズである。”Mr. & Mrs. スミス“ でアクションてんこ盛りの世界にひたった後には、こちらの “Mr. & Mrs.ベレスフォード” で、ミステリーの世界に足を踏み入れてみるのも悪くないのでは、と感じる。

 

映画のほうでは、”スミスさんの旦那さんと奥さん” の冒険は終息し、結婚5年を迎え、倦怠期に入りつつあった旦那さんと奥さんは、見事、夫婦の危機を乗り越え、再び平和な日常をとりもどす。実生活においては、この映画で主役を演じた二人の俳優は、この映画をきっかけにウェディングベルを鳴らし、平和で幸せな生活を送る。もっとも、何年かの後には、泥沼の離婚劇を演じることになるのだが。

 

アクションに次ぐアクションの映画、アクション疲れした後は、”スミス夫妻” の末永い幸せを祈って、映画は幕となります。