ミシシッピが熱い、シドニー・ポワチエも熱い、今回再び登場するのはシドニー・ポワチエ、やっぱりうまい役者が主役を張る映画はいい映画が多いいのかしら、映画を流れる音楽は作曲、クインシー・ジョーンズ、歌うのはレイ・チャールズと、黒人スタートリオの活躍で決まり、という感じ。
当時、人種差別のきつかったミシシッピ州で殺人事件が起きる、そこに乗り込むこととなった黒人刑事、地元の白人警察官、住民、容疑者らとバトルしながら事件を捜査し、解決に向かって進んでゆく、シドニー・ポワチエがカッコいい映画、一言でいうと。
どんなふうにカッコいいか?まず、スーツにビシッと身を包んでいる、別にスーツの似合う人というのは世の中にたくさんいると思うが、体格のいいシドニー・ポワチエがスーツ着て、演出もいいのだろうが、南部の警察官や住民にどちらかというと、ラフな装いさせて、黒人であるが北部のエリート、白人であるが南部の普通の人、という対比の構図をいきなり見せてくれる。
事件が進むと、捜査の方法の違いが対比される、シドニー・ポワチエ扮するヴァージル刑事の科学的分析と刑事としての優れた能力に署長がまいった、となる、何をやるにしてもヴァージル刑事のほうが上手、署長がかなわないという展開で進む、さらに、シドニー・ポワチエ扮する刑事の毅然とした態度も+α。
そんな刑事のカッコ良さに(?)次第に心を開いてゆく署長、ここらへんは、割とよくある展開なのだが、ヴァージル刑事と署長の関係はこの映画にいい味、スパイスをきかせていて、なくてはならない展開。映画冒頭のシーン、映画中ほどのシーン、映画のラストのシーンと三段階に分けて描かれているポイント。
この映画が撮影されたころは公民権運動が盛んだった時期のようだ、タイムリーな映画、そうなのだろう、アカデミー賞だけでなく、ゴールデングローブ賞、そして、ニューヨーク映画批評家協会賞っていうところでも作品賞をとっている、さすが。また、タイムリーというだけでなく、時を違えて撮影されたとしても、映画自体の面白さ、着眼点の良さで素晴らしい作品であることには違いなかったと思う。 サウンドトラック
映画のタイトル “In the Heat of the Night”、 文字通り蒸し暑い日本の夏の夜に見る映画にぴったり、ミシシッピが熱い、シドニー・ポワチエが熱い、そして、日本の夏の夜も‘暑い’、 ‘あつい’ 映画をレイ・チャールズの熱い歌声がカバーする、”あつい“ ものづくしのこの映画、観終わった後あなたも ‘あつく’ なるかしら?
ちなみに、この映画はシドニー・ポワチエの大のお気に入りの映画だとか!