Kororon 映画について語るBlog

映画を語りつくす blog ☆ いい映画も、残念な映画も、好きな映画に、無理(?) な映画も、時に、ドラマも

異人たちとの夏    風間杜夫 主演 /  大林宣彦 監督

異人たちとの夏そろそろ南の方から梅雨が明けてきた、梅雨が明ければ暑い夏がやってくる、今回は、そんな暑い夏向きの映画を紹介したい、「異人たちとの夏」。’異人‘って何だろう、って思うよね、やっぱり。宇宙人ではない、少なくとも、毎度のことだが、映画を見て確認してね。

 

風間杜夫が頑張っている、風間杜夫を初めてみたのは「蒲田行進曲」だったが、「蒲田行進曲」の銀ちゃんとは打って変わった役どころ、奥さんと離婚したばかりのシナリオライター、さらに、別れた奥さんと仕事仲間が結婚する、といった人生いいことないな、ある意味、思い切り落ち込んでいる状況にいる主人公、そんな主人公が ‘異人たち’ と過ごすある一夏の物語、面白いよ。

 

                       蒲田行進曲

 

主人公、風間杜夫はもちろんいい、風間杜夫以外にも有名な俳優が出演している映画、メインな女優は二人、秋吉久美子名取裕子、今回、私は、秋吉久美子がいいと思った、片岡鶴太郎と夫婦の役なのだが、まず、きれい(名取裕子だってもちろんきれいです。)、最初の登場の仕方がいいせいか、ふわふわとした幻想的なイメージ、妖精って感じ、江戸っ子の妖精だけどね、きれいで、かわいい、そして、江戸っ子だからシャキシャキしていてきっぷがいい、最後は浅草の老舗名店 ’今半‘ ですき焼きを食べるシーンなのだが、何回この映画見てもこのシーンはいい。

 

   ジャンニ・スキッキ 私のお父さん私のお父さん ~歌劇『ジャンニ・スキッキ』より

 

また、この映画で流れる音楽もいい、プッチーニ作、オペラ「ジャンニ・スキッキ」の中のアリア、”私のお父さん“。この映画でこの曲を初めて聞いて、すごくいい曲、とまさにこの曲のとりこになって、CD買って、何度も聞いて、歌詞を暗記してしまいました、だから歌えるよ、「ジャンニ・スキッキ」’私のお父さん”。もっとも、歌詞カード見ながら曲を聞いて覚えたんだし、発音は保証できない、イタリア語の意味は歌詞カードの対訳で理解したけれどね。それと、歌詞の内容を理解してみると、歌詞の内容とこの映画の内容は関係ない、監督は何故この曲を選んだのかな?

 

風間杜夫扮するシナリオライターが、はじめは半信半疑だったのに、いつの間にか異人たちとの交流になじんで、自然体で接していると、見ている観客も異人が異人で思えなくなってきて、映画の世界に引き込まれる、監督の腕の見せ所かしら?

 

思うに、風間杜夫が幸せなシナリオライターの役どころだったら、シナリオライターはが異人たちに出会わなかっただろうと思う、風間杜夫扮するシナリオライターがついていない、大げさに言うと、不幸のどん底にいたからこそ、シナリオライターの心の隙間、寂しさとか、恨みがましさとか、負の感情に生じる一瞬の弱さ、隙、といったところに異人たちが惹きつけられてきたのか、悪い意味で惹きつけられて来るばかりではない、異人たちがシナリオライターの救世主と言えたりもする。

 

そして、この映画にもやはり秘密がある、同じことを何度でも繰り返すが、秘密は映画を見て確かめてね。

暑い夏の一夜、ぜひ、お勧めの映画です!

 

異人たちとの夏