Kororon 映画について語るBlog

映画を語りつくす blog ☆ いい映画も、残念な映画も、好きな映画に、無理(?) な映画も、時に、ドラマも

グリーンカード  ジェラール・ドパルデュー/   アンディ・マクダウェル   主演

今週のお題「最近見た映画」

 

グリーン・カード [DVD]

 

映画のタイトル「グリーンカード」は、字幕では ”永住権“ と訳されていた、アメリカに合法的にずっと滞在していいよという証明のカードで、以前、ジョン・レノングリーンカードの取得のために、アメリカ合衆国と争っていたことを思い出す。この映画は、グリーンカード取得のために、偽装結婚するフランス人男性、ジェラール・ドパルデュー扮するジョージ、アメリカ人と結婚していればグリーンカードを取得できる、と、その相手の、温室付きマンションを手に入れたいために偽装結婚するアメリカ人の園芸家女性、アンディ・マクダウェル扮するブロンティの恋の物語だ。

 

ドパルデュー、フランス人でもあり、変わった名前だ、どんな映画に出ているかしら、と思うかもしれないが、このブログでも紹介したレオナルド・ディカプリオ主演「仮面の男」で老いた三銃士の一人ポルトス、を演じた、と言えば心当たりの方もいるだろう。対する、アンディ・マクダウェルも、このブログで紹介したことのあるイギリス人俳優、ヒュー・グラントと共演している「フォー・ウェディング」が、割とよく知られている作品かな。二人ともうまい役者であり、その二人が共演したこの映画は、偽装結婚でひとつ屋根の下で暮らすことを余儀なくされた、男女のちょっと変わった大人の映画という雰囲気を漂わせる。

 

フォー・ウェディング (字幕版)

 

アンディ・マクダウェルもいいのだが、ジェラール・ドパルデューがいい役を演じている、フランス人とアメリカ人のカップルということもあり、まず、フランスとアメリカの文化というか、習慣の違いが小さな衝突を起こす、そのせいもあって、マクダウェル演じるブロンティはドパルデュー演じるジョージのことをがさつで遠慮ない男だと思っている、が、ジョージはジョージなりに気を使っていて、その気の使い方がいい、優しい、ただ、若干いこじなブロンティにはそれがなかなか理解できず、ジョージ、気の毒に‥‥となる。

 

入国管理局の調査員との面接のために一生懸命勉強するジョージもいい、果たして二人は面接で調査員たちの厳しい追及に見事パスできるか、それは観てのお楽しみだが、この面接試験でもジョージの優しさが、まさに、あふれだす、こんな表現がぴったりくると思う。また、映画の中で自分のことを、でっぷりしている、とか、鼻が大きい、とか言いながら、ユーモアのあるところも見せる、また、ジョージには隠れた才能(?)もあることが分かり、また一つ株が上がる、つまり、ジョージ悪くないのである、魅力的に描かれている

 

一方、プロンティはどうか、こちらも、ちょっと変わり者である、何しろ温室付きのマンションのために偽装結婚してしまうくらいだから、まあ、そうでもしないとストーリが展開しないわけで、が、ちょっと苦しい設定かな、とも感じたりする。しかし、ブロンティが手に入れた温室付きマンションは素晴らしいのだ、ニューヨークにはこんな素敵なマンションがあるのか、と思わせる、摩天楼の都市ニューヨークなのにね、こんな素敵なマンションならブロンディでなくとも、是非住んでみたくなってしまうか。

 

この映画は、偽装結婚という形で、やむを得なく一緒に暮らす羽目になった見ず知らず男女が次第にお互いを知り、理解していき‥‥そして、どうなるの? まあ、そんな物語である、どうなるのかは、もちろん映画を観よう。また、常々、筆者は余韻の残るいいラストを、と言ってきているが、この映画のラストは何というか、どちらかというと、余韻が残る前で終わる、というか、そこで終わるか!? っていう感じ、もう少し続けていい感じ、残してほしいのに、とも思う、が、その後の展開は観ている観客にとっては、想像する通りだからね、きっと。

 

そんな、多少ラストに唐突感を感じた筆者ではあるが、この映画は好きな映画だ、お勧めの映画として、是非、観てもらいたい!

 

仮面の男 (字幕版)