実に、久しぶりにプログを更新しました。 (ネタバレあり)
TV 鬼滅の刃 柱稽古編も完結し、続く無限上編は映画で3部作になることも決定しましたが、映画を観ることができるのはもうしばらく先の事のようで、映画が公開されるまでの間は全集中展に行ってみたり(実際、行きました ❤)、情報やグッズをチェックしてみたり…と、とりあえずゆるくのんびりと映画の公開を楽しみに待ちながら、過ごしながら、そろそろ柱稽古編を振り返ってみようか、と思った今日この頃。
柱稽古編は放送される前からクールが短いといわれていた、確かに短くあっという間に終わってしまった気がする。が、柱稽古編は刀鍛冶の里編で上弦の肆、伍との死闘の後のいよいよ鬼トップ3と鬼のボスで始祖、鬼舞辻無惨との決戦に突入する前のとんでもない大型台風というか嵐の前の静けさで、炭治郎や柱たちが笑って楽しげにしている様子を見られる最後の時…そういった意味で短いといえども物語の要ともなる柱稽古編。
そんな柱稽古編でまず何よりもうれしかったのは今まで上弦の鬼と対峙することがなく、その活躍する姿が少なかった風柱と蛇柱の冒頭鬼狩りシーン、また、柱同士の稽古で “風” “蛇” に “霞” も加わり三柱三つ巴の呼吸のシュールなぶつかり合い、最高! そして、どうにも反りの合わない ”風“ と ”水“ の柱合わせ稽古も楽しめたことか。呼吸のぶつかり合いなのでスピード感と迫力あり、かつ、前2作とは違って仲間同士の稽古なので誰も絶命(?)はしないという安心感、これに尽きたかもしれない。 ”蛇“足なのですが、筆者の推しは ”蛇“ です。
柱稽古編はこの後の無限城での決戦の前哨にあたる回なので、当然のことながら今までになく鬼の始祖鬼舞辻無惨にスポットライトがあたる、そして、同時に千年もの間、無惨の宿敵である産屋敷一族、親方様にも当然スポットが当たる。
無惨が親方様の前に現れた時には、黒マントを羽織ったりして、いかにも紳士然とした風体であり、人間を星の数ほど食ってきた恐ろしい鬼をその姿から想像はし難いと感じた、なーんだ、ステキなジェントルマンじゃないか、と思い違いをさせるかのごとく登場。が、親方様の計略にまんまとハマり全身丸焼け、かつ、岩柱に思いきり頭を吹っ飛ばされ、あっというまに醜く変貌,珠代に向ける言葉は本当に鬼(まあ、”鬼“なんですけれど...)正体もあらわになり、やっぱり鬼舞辻無惨ってとんでもない奴だったんだな、と黒マントで登場したスマートなイメージも産屋敷邸もろとも崩壊のうめきをみるのでした。
無惨がひどければ、親方様もまた別の意味で、ひどい奴だったかもしれない。どんなに薄まった血筋とはいえ同じ血の一族、似たような性格受け継いでいるのかも。仏様のような仮面の後ろに、無惨に勝るとも劣らない殺意と憎しみを隠していて、最後のとどめに “ありがとう” などと言って、勝利感に酔っている無惨をイラつかせたりもする。さらに、親方様の計略は無惨の想像をはるかに絶するもので無惨は自分のことを棚に上げて、親方様のことを、”常軌を逸している“ であるとか、”腹黒“ などと言うのである。が、もしも親方様がこれを聞いたならば、「無惨、君に言われたくないよ」と言い返していただろう。自分のことを敵対視していて、憎まれているな、と思っていた人物が笑みを浮かべて親切に近づいてくる場合の恐ろしさを甘く見てしまったところが無惨の敗因か。
一方、オープニングテーマ、“夢幻” を改めて聞いてみるならば、筆者は言葉遊びが好きなので、この曲は随分言葉で遊んでいるかもしれない…と思ってしまい、リピートして聞けば聞くほど楽しくなってしまうのでした。例えば、“憎い、憎い、醜い、醜い、君さえいなければ…” などの一節は、親方様の無惨へ向けてのセリフのように聞こえるのだが、先にも書いたように、これは同時に無惨が親方様に向けて言ったセリフにも聞こえるな、と気づいた方も少なくないのではと思う。親方様の思いと、無惨の思いがシンクロしていくように、オープニングテーマの歌詞、言葉もシンクロしていく…無惨が喉から手が出るほど欲している “無限”(むげん⇒永久⇒トコシエ)が ”夢幻“(むげん⇒ゆめまぼろし)であると歌い上げ、エンディングテーマへと続き無限城編への期待を高めていく。練りに練った歌詞だなあ、と思いました。
最後に、柱と鬼殺隊員たちの ”厳しく“ 明るい柱稽古と親方様、鬼舞辻無惨以外で気になったことを書き連ねてみたいと思う。遊郭編での上弦の陸、刀鍛冶の里編での上弦の伍、肆との戦いなどでも、ufotableによる作画の迫力には息をのむほどの凄さがあった。SNS でもその迫力を称賛する声は枚挙にいとまがない。今回の柱稽古編最終回においてもまたしかり、であり、特に産屋敷邸大爆発のシーンでは ”これって実写⁉“ と、思わせてくれるほどの凄さに感動し、無惨の首を吹っ飛ばすシーンでも岩柱の壮絶かつ、痺れるようなデビューを描いてくれ、さらに、柱達と炭治郎が無惨へ向けてそれぞれの呼吸を繰りだそうとするシーンでも彼らの怒り渦巻く気迫をビリビリと感じさせてくれた、凄い、劇場版への期待は高まるばかりと思うファンが大多数に違いない。
風柱と蛇柱による鬼追跡シーンの無限城で始まり、柱、炭治郎及び、鬼殺隊員たちが落ち込み、取り込まれてゆく”夢幻“城で終わる柱稽古編でした。映画、楽しみ、やっぱり早く観たいと思う、また、今日この頃でした。