Kororon 映画について語るBlog

映画を語りつくす blog ☆ いい映画も、残念な映画も、好きな映画に、無理(?) な映画も、時に、ドラマも

チャーリーとチョコレート工場  ジョニー・ディップ 主演/   ティム・バートン 監督

チャーリーとチョコレート工場 (字幕版)

 

Wonka(ウォンカ)というチョコレートをご存じだろうか? いつもお店で見かけるというわけではないが、バレンタインが近づいてくると輸入雑貨を取り扱うソニープラザであるとか、ミニプラに並んでいるのを目にすることがある、赤いラッピングに白い文字でラッピング一面にWonkaと踊るような文字が書いてある、知る人ぞ知る、映画「チャーリーとチョコレート工場」に登場するチョコレートだ、映画を観るまで実際にWonkaチョコレートが売っているとは知らなかった。

 

チョコレートの甘さと、チャーリーと一緒に工場に招待されるちょっとエキセントリックな子供たち、チャーリーだけが普通の子供に見える、そしてさらに、子供たちを自分のチョコレート工場に招待したこちらもエキセントリックなウォンカ氏、ウォンカチョコレートの’ウォンカ‘っていうのは、このチョコレートを作っている人の名前だった。そして、さらに、さらに、ウンパ・ルンパというチョコレート工場で働いている小柄な人たち、ここぞ、というときに登場してきてユーモラスな踊りを踊る、結構ナンセンスな映画だ。

 

この映画は何といっても、チョコレートに尽きる、ウォンカ氏のチョコレート工場内の映像は,チョコレート好きのための、チョコレート映画といった感じで、最も印象に残っているのはチョコレートが流れている川だ、チョコレートで作られた庭園もでてくる、これでもか、というほどのチョコレート攻め、もちろんこの映画は「チャーリーとチョコレート工場」という映画だからね、やっぱりクレイジーだ。

 

監督のティム・バートンはディズニーのアニメーターをしていたこともあるという経歴の持ち主だ、監督した映画にもファンタジー系は多そうだ、「バットマン」の監督もしている、ティム・バートンが作り出したゴッサムシティはなんとなくファンタジーの雰囲気を漂わせている、特に、夜のゴッサムシティのシーンなどは。さらに、ティム・バートンのファンタジーはファンタジーでも明るく優しい夢に満ちたファンタジーではなく、少しばかり、影があり、狂気があり、ダークなファンタジーの傾向もある、特に、「スイニー・トッド」を監督していると知り、ホラーだ!と確信する。

 

バットマン (字幕版)

 

スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師(字幕版)

不思議の国のアリス」が原作の「アリス・イン・ワンダーランド」だって、原作は”不思議の国“ではあるけれど、決して、”影“や”暗さ“がある物語ではない、「不思議の国のアリスは」ルイス・キャロルがお気に入りの少女アリス・リデルを楽しませるために語り聞かせた物語なのだ、少女のためにはやっぱり楽しいファンタジーではないか。それなのに、ティム・バートン監督の手にかかると、先のジョニー・ディップのマッド・ハッタ―をはじめ、出てくる登場人物、皆おどろおどろしくなってしまった、という印象は否めない。

 

アリス・イン・ワンダーランド (字幕版)

 

この映画「チャーリーとチョコレート工場」もファンタジー・“コメディー”ミュージカル、ということになっているが、ファンタジーはうなずける、ミュージカルについても、ウンパ・ルンパだけだけれどダンスシーンはある、では、コメディーに関しては?

 

”チョコレート“ と ジョニー・ディップに惹かれてこの映画を観た、チョコレート工場は思い切りチョコレートにひたれてステキ、ウンパ・ルンパも笑える、チョコレート工場に招待された子供たちもそれぞれ、”変“でおもしろい、ナンセンスでクレイジーなところ、面白い、‥‥コメディーに関しても、なかなかいいのではないのかしら、ということで、「チャーリーとチョコレート工場」、お勧めの映画としたい。

 

いろいろ書いたが、結局、ティム・バートンの「バットマン」も「アリス・イン・ワンダーランド」も好きな映画なのだ、「スイニートッド」はまた別だけれど。

原作は児童小説だが、映画は大人も十分楽しめるちょっと異色のファンタジーではないかと思う。チョコレートフリークの方にはぜひお勧め、そうでなくても、ちょっと‘ヘン’な甘い世界を見てみたいと思ったら、ぜひどうぞ!