Kororon 映画について語るBlog

映画を語りつくす blog ☆ いい映画も、残念な映画も、好きな映画に、無理(?) な映画も、時に、ドラマも

ローマの休日  オードリー・ヘップバーン /  グレゴリー・ペック 主演   ウィリアム・ワイラー監督

ローマの休日(字幕版)

 

身分の高い人が,例えば、王族とか将軍とかがお忍びで俗の世界を冒険するとか旅するとかいう話は割とよくある、例えば、日本では徳川時代の八代将軍徳川吉宗、映画やドラマの「暴れん坊将軍」としてもよく知られている、海外を見てみると、ディズニー版「アラジン」、アラビアンナイトの ”アラジンと魔法のランプ“ をベースにした物語だが、ディズニー版の「アラジン」に登場する王の娘、ジャスミン、宮廷という狭い世界に閉じ込められているのに我慢ならなくて、市中に飛び出す。

 

この映画で王室の公務に飽き飽きして退屈し、街に飛び出すのは、江戸の町を舞台にした時代劇で侍たちと立ち回りを演じる将軍ではない、また、生き生きとしたアラビアの町を楽しむアラビアの王女でもない、舞台はローマ、ローマの町に飛び出していくのはヨーロッパを歴訪中の某国の王女、という設定。この映画は当時無名に近かったオードリー・ヘップパーンを一躍世界にその名を知らしめ、オードリー・ヘップバーンは、アカデミー主演女優賞を獲得した。

 

暴れん坊将軍」ではもちろん、主役の将軍吉宗の活躍、さらに、江戸の町と江戸の侍、町人、江戸の文化などがドラマに魅力を添えた、「アラジン」ではアラビアの町の活気、タイトルにある”アラジン“ の全編にわたる冒険がドラマを魅力的にした、では、「ローマの休日」をこんなにも魅力的な映画にしているものは何?

  

舞台はローマだ、グレゴリー・ペック扮するアメリカ人記者ジョーがオードリー扮するアン王女をあちらこちら連れて回るローマの名所、アン王女がジェラードを食べながら、ジョーと再会するシーンが撮影されたスペイン広場、など、映画を通してローマの名所の数々をみるのは、もちろん楽しい、例えば、偽りの心のあるものが手を口の中に入れると、手が抜けなくなるとかいう言い伝えのある ”真実の口“、 映画でもジョーが口の中に手を入れてみるシーンがある、楽しいシーンだ、映画で見ると広々とした場所にあるんだな、という錯覚にとらわれるが、実際訪れてみると、教会の中にあり、入ってすぐの割と狭い場所にあるとわかる、スペイン広場でオードリーをまねして、ジェラードなんか食べてみるのも楽しい‥‥こんなふうに、ローマの名所の数々、観ているだけでも、また、実際に訪れてみるのもステキ。

 

ローマの名所もいいのだが、この映画の魅力の一番はやっぱり、主役のオードリー・ヘップバーンか、で決まり、映画全編を通して、とにかく、チャーミング。登場してすぐに、長い髪をカットしてショートカットにするのだが、ショートカットが実によく似合う、可愛い。先に紹介したオードリーの映画、「ディファニーで朝食を」や「シャレード」とはまた違った、清純な美しさというか、初々しい美というか、“可憐” という言葉がぴったりとあう美しさ。オードリーのこの ”可憐な美“ に魅せられて、映画に夢中になっているうちにあっという間にアン王女の休日は終わりに近づいてくる。

 

全編を通して、オードリー・ヘップバーンに映画をさらわれた感のあったグレゴリー・ペックだが、最後は見せる、ラストは哀愁に満ちたジョーの背中を見ながらいつまでもこの映画の余韻に浸ってほしい。

また、ジョーの友人のカメラマンも愉快、いい。そんな、こんなで、王女の休日は終わる、ローマの休日を終えてアン女王は一回りも二回りも大人になってこの映画は幕を閉じる。やっぱり、最大の見どころは、オードリー演じる ”可憐“ なアン王女かな、ぜひ、オードリーの可憐さに酔って下さい!

 

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