この映画で、最も印象に残っているのはマリリン・モンローが歌う曲、「帰らざる河」だ、映画の中ではモンローがギターを片手に弾き語る、少しハスキーな声で、とても、情感あふれ、いつまでも心に残る、そうしたら、偶然の一致か、それとも監督あえて意識したのか、このギターを片手に若干ハスキーな声で歌を歌うとういう、似たようなシーンを後の映画で見つけた、場面設定も全く異なる、歌っている女優もマリリン・モンローとは正反対の女優、さて、何という映画の何という女優? それは、「帰らざる河」から7年後に上映された映画、「ティファニーで朝食を」の中での、オードリー・ヘップバーンだ。
映画「ティファニーで朝食を」の中で、オードリーはマリリン・モンローと同じように、ギターを片手にちょっとばかりハスキーな声で ヘンリー・マンシーニの名曲 ”ムーン・リバー“ を歌う。もちろん、マリリンとオードリーの役どころは違うし、歌を歌う状況も違う、ついでに、女優としてのタイプも全然違う。でも、二人とも歌っているは ”river” の歌だ、日本語にしてしまうと ’河‘ と ’川‘ で違うのかもしれないが、オリジナルは英語であるし、二人ともに “river” の歌だね。
これなんだろう? 監督のいたずらか? と思ったりしたのだが、分かったことによると、もともと「ティファニーで朝食を」の主役、ホリー・ゴライトリー役はマリリン・モンローを、と原作者のトルーマン・カポーティは考えていて、実際にモンローにオファーしたということだ、えー!!! 本当なの!!! と思ってしまった、モンローが断ったのでヘップバーンにゴライトリー役は回ってきたらしい、それなら偶然といよりも、やっぱり監督が意図的に?! その可能性のほうが高くなったね。
「帰らざる河」の中でマリリン・モンロー演じる酒場の歌手、ケイはどちらかというと、その日暮らし、また、環境的にも、荒くれ男たちでにぎわう酒場で歌う、という設定で、映画でも、そんな男たちを相手に歌を歌うケイを描く、一方、「ティファニーで朝食を」の中でオードリー・ヘップバーン演じるホリー・ゴライトリーはどうかというと、こちらはもう完全なその日暮らしで、金持ちの男性と結婚することを望んで、金持ち男とデートして金品をプレゼントしてもらって生活している、原作者のトルーマン・カポーティによると ”アメリカン・ゲイシャ“ だそうだ、役柄的にも似ていないといえなくもない。
以上のように、オードリー・ヘップバーンが「ティファニーで朝食を」の中でギター片手に ”ムーン・リバー“ を歌ったのは、もしかしたら複雑な思惑があったのやもしれぬ、が、そんな思惑なんかほっといて、筆者としては ”帰らざる河“ も ”ムーン・リバー“ もどちらも素晴らしい曲で、どちらの曲も大好きなんだ!ということを言いたかった、偶然見つけたマリリンとオードリーの似たようなシーンも、大好きな女優マリリンとオードリーがハスキーな声で、筆者の大好きな曲をそれぞれ歌っているのがうれしかった、ポイントはここである。
さて、やっと、映画「帰らざる河」について触れるが、マリリン・モンローはシリアスな役どころをよく演技している、と思った、アクターズスタジオに行く前の映画だと思うが、悪くないじゃないか、子供の父親役のロバート・ミッチャムよりいいと感じる。映画のタイトルにもなった「帰らざる河」の激流下りのシーンでは、どうも、やっぱり、スタジオセット感を否めないところなのだが、激流を下っている迫力はしっかりと伝わってくる、モンローもミッチャムも水をかぶりながら苦労して撮影したのだろうな、と感じるところ。
ストーリーはいい感じで進む、ラストもいい、そして、この映画のラストと同じラストもどこかで見たことがある、この映画「帰らざる河」と同じで、今一度、似たようなシーンを思い出させる映画、再び聞きたい、それは何という映画のラストシーン?
それはね、リチャード・ギア主演「愛と青春の旅だち」だよ、そっくりなラストではないですか。「愛と青春の旅だち」では、周りにいるみんなが涙ぐんで拍手していたけれども、やっぱり、ここも、ケイ演じるマリリンには拍手するところであるか。
ということで、「帰らざる河」、古い映画なのだが、いい映画、マリリンはいい、マリリンの歌う歌もいい、激流下りもいい‥‥ということで、是非見てほしい、見てほしい映画!
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