Kororon 映画について語るBlog

映画を語りつくす blog ☆ いい映画も、残念な映画も、好きな映画に、無理(?) な映画も、時に、ドラマも

ノッティングヒルの恋人  ジュリア・ロバーツ/  ヒュー・グラント  主演

ノッティングヒルの恋人 (字幕版)

 

ジュリア・ロバーツは嫌いでもないが、別段好きな女優というわけでもない、一番彼女の映画でよく知っているのはリチャード・ギアと共演した「プリティ・ウーマン」だ、主題曲の「オー・プリティ・ウーマン」はハード・ロック・グループ、ヴァン・ヘーレンもカバーした曲としてもよく知られている。個人的にはジュリア・ロバーツの映画では彼女が実在の人物を演じた「エリン・ブロコビッチ」が一番好きな映画だ、生活のためほとんど苦し紛れで始めた仕事で、巨大企業から多額の和解金を引き出した手腕は、観ていて胸のすくような快挙、この映画でジュリア・ロバーツアカデミー賞主演女優賞をはじめ数々の賞を受賞している、いい映画なんだ。

プリティ・ウーマン (字幕版)

           エリン・ブロコビッチ (字幕版)

 

一方、もう一人の主役、ヒュー・グラントはイギリス人俳優で、彼を初めて観たのは映画「モーリス」であった、モーリスでは若き日のヒュー・グラントがイギリス貴族を演じる姿を見ることができる、イギリスの貴族らしく、実に優雅で、気品に満ちたヒュー・グラントである。そんな「モーリス」でのイメージが頭に焼き付いていて、ヒュー・グラントと言えば、ずっと「モーリス」のイメージを持ち続けていたので、彼が出演してるロマンテック・コメディーを見た時は、実は、イメージのギャップに少しばかりがっかりした、優雅で端正なイギリス貴族のイメージだったのに!

 

 

しかし、ヒュー・グラントはロマンティック・コメディー出演で見事にイメージ・チェンジを果たし、以後、ちょっと頼りなげだが、優しい、普通の人を演じるようになる、イメチェン大成功、と言ったところか。そんなイメチェンしたヒュー・グラントアメリカでも大成功をおさめ、数々のヒットを飛ばす。ここら辺は、同じく美形で甘いマスクのフランス人俳優として、ハリウッド進出したアラン・ドロンと反対の道を歩む、アラン・ドロンは三枚目になり切れなかった、という点でハリウッドでの成功の道を閉ざされたか。

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ところで、肝心の映画「ノッティングヒルの恋人」はどうなったのだ、と言われそうだ、なので、「ノッティングヒルの恋人」に話を戻そう。この映画では「エリン・ブロコビッチ」の前のジュリア・ロバーツとロマンティック・コメディーで成功を収めたヒュー・グラントが共演している。ジュリア・ロバーツは自信も実際そうなのではあるが、映画の中でもハリウッドで大成功を収めて人気絶頂の女優を演じる、かたや、ヒュー・グラントはイギリスの片田舎、ノッティングヒルという町で旅行書専門の本屋を営む冴えない男性である、そんな二人の恋の行方を描いた作品だ。

 

この映画はストーリ自体もなかなか良くて面白い、ジュリア・ロバーツが現役の人気ハリウッド女優の役どころなので、映画の端々にメル・ギブソンであるとか、レオナルド・ディカプリオであるとか映画「ゴースト」や、デミ・ムーアとかパトリック・スウェッジと言った小ネタが顔をだす、アレック・ボールドウィンは何故かクレジット無しで出演している、また、ああ、これはいかにもヒュー・グラント出世作、「モーリス」をネタにした描写、設定、セリフ回しだなあ、と思えるところがいくつもでてくる、監督はファン・サービスも忘れない。

 

そんなハリウッドネタ、「モーリス」ネタもこの映画を観ていて楽しいところ、知っていて観るのと知らないで観るのでは映画の楽しみ方も面白さも違うと思う。「ノッティングヒルの恋人」を見る前にはぜひ、「モーリス」を見ておくことをお勧めする。

 

これら以外にもこの映画には、面白いシーンが数多くある、例えば、ブラウニーの最後のひと切れをだれが食べるかで、各々不幸自慢を始めるシーン、ヒュー・グラント演じるウィリアム・タッカー青年の家族、友人はみんないい人ぞろいなのだ、タッカー青年の同居人も結局いい人であると判明する、そんないい人たちに囲まれた、とてもいい人のタッカー青年が暮らすノッティングヒルで繰り広げられる恋の物語、恋の顛末はいかに、それは、是非とも映画を観てほしい、これは観終わって幸せに浸れる映画かな、幸せの余韻、是非感じてほしい。

 

#モーリス