Kororon 映画について語るBlog

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映画 男たちの挽歌  A Better Tomorrow     ジョン・ウー監督  :悪くないけれど残念な映画

 

男たちの挽歌(字幕版)

 

”挽歌“ というのは、辞書曰く「①中国で、葬送の柩車を挽く者がうたった歌。②死者を哀悼する詩歌」となる、なので、この映画はギャング映画らしいという予備知識があれば、どうやら、ギャングの間で殺し合いが起こって、死人が大勢出るような映画かもしれない、と、想像するに難くない。そして、想像するとおり、映画「男たちの挽歌」はギャング映画で、銃撃戦で死人の多く出る映画なのである。

 

主人公二人、マークとホーは、腕利きの ’ベテラン‘ のギャングである、偽札や麻薬の密売、といった裏稼業で稼いでいる、冒頭、この二人はまるで子供のように二人でじゃれあうシーンがある、みていると、ギャングらしさに欠けるじゃないか、と思うかもしれないが、きっと監督は二人が、まるで兄弟のように、それほど仲の良い親友である、とまずは冒頭で見せたかったのかもしれない。その二人のギャングの内の片割れ、ホーには、警察官を目指す弟、ケンがいて、こちらは実の弟、やはり、冒頭で、小さい子供のように仲良くふざけあう、兄弟の仲の良さを観客にみせつける目的か。

 

が、この映画で、幸せそうに楽しげなシーンはこの冒頭だけであり、仲間のギャングの裏切りによって、二人の仲良しのホーとマークは、この後転落の一途をたどる、さらに、実の兄弟ケンとの仲も決裂し、ギャングの兄ホーは警察官の弟から、ひどく憎まれ、嫌われ、これが割と最後まで尾を引く。この映画は、ギャング映画なので、すさまじい銃撃戦、手に汗握るアクションが中心に据えられているだろうと、思っていると、期待を裏切られる、この映画はギャング映画ではあるけれども、中心になるストーリーは、ギャングから足を洗った男、マークの更生物語であり、堅気として何とかやっていこうと頑張るのだが、現実は厳しい、という、男の悲劇の物語でもある。

 

監督は、トム・クルーズ主演「ミッションインポッシブル2」、ニコラス・ケイジ主演「フェイス/ オフ」、トニー・レオン金城武出演の「レッドクリフ」のジョン・ウー監督であり、この映画では、筆者が感じるには、かなり激しく、かつ、 “残酷” な銃撃戦を見せてくれる、ここら辺は、北野武監督の映画で見られる、人の殺し方、というか、銃撃戦を思い出させる。又は、クエンティン・タランティーノ監督の「レザボアドッグス」の暴力シーンを思い出させるのかもしれない。ハリウッドへ進出する前の映画で、まだ洗練され切っていない、ベタなところも無きにしも非ず、そんなところが、残念。暴力シーンだけはスクリーンから ”痛さ“ が伝わってくる、そんな映画。

 

 

ミッション:インポッシブル 2 (吹替版)

 

また、ケンを演じる、若き日のレスリー・チャンが執念深く兄を追うギャングの弟で警察官を演じる、後に「さらば、わが愛/覇王別姫」で京劇の俳優を演じたり、「ブエノスアイレス」でトニー・レオンと同性愛の男性を演じたりと、香港のみならず、世界の大スターになっていくのだが、映画「男たちの挽歌」では、まだ子供っぽさを残しながらも、アクションあり、血だらけになりながら、兄を許せず、悪を憎む警察官を大熱演、筆者には「さらば、わが愛/覇王別姫」や「ブエノスアイレス」と同じレスリー・チャンには見えなかった。

 

 

さらば、わが愛 覇王別姫(字幕版)

 

柴田恭兵舘ひろし主演の「あぶない刑事」というTVドラマがある、柴田恭兵演じる ’ユウジ‘ と舘ひろし演じる ’タカ‘ の二人の刑事は、ドラマの中で、軽快なやり取り、ちょっといい加減なやり取り、スタイリッシュなやり取り、子供っぽいやり取り、と様々な、会話を繰り広げてファンを魅せた、二人のあの軽快な会話やシーンは「あぶない刑事」の大きな魅力であった。映画「男たちの挽歌」の冒頭のシーンで、主人公のギャング二人が、サングラスをして黒のロングコートに身を包み、はしゃぎまわっている、特にマークのはしゃぎ方、格好の付け方、また、無鉄砲さに、「あぶない刑事」のタカとユウジを思い出した。かたやギャング、かたや刑事、と悪と正義と真逆の役どころではあるのだが。

 

争奪

 

かつて、はぶりの良かった、二人のギャングの転落の物語、転落の仕方があまりにも激しい、後はまさに彼らの ”挽歌“ を聞くだけか、と思わせる、英語のタイトルは ”A Better Tomorrow“ 、訳してみると ”よりよき明日へ“ とでも訳せようか、堅気になろうとしたモーのためのタイトルか、英語のタイトルのほうが、若干、希望と優しさが感じられる。

 

いろいろ、いいところもある大ヒットした映画なのだが、今見ると、やはり、多少、”時の経過” という洗礼に耐えられなかったか、という感想を否めない、というわけで、悪くないけれど、残念な映画、としようと思う。

 

 

 

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