Kororon 映画について語るBlog

映画を語りつくす blog ☆ いい映画も、残念な映画も、好きな映画に、無理(?) な映画も、時に、ドラマも

映画   サウンド・オブ・ミュージック  ジュリー・アンドリュース  主演  

 

 

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”ドレミの歌“ の英語の歌詞をご存じだろうか、日本語の歌詞では ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ とすべての音階にそれぞれ、ドーナッツ、であるとか、レモン、みんな、ファイト、青い空、ラッパ、幸せ、と、それぞれ、意味のある言葉を当てている、わりと簡単に、それぞれに当てはまる語を連想できるのではないか。

 

英語版の”ドレミの歌“では、”ラ“ の音だけ、意味のある語があてはめられなくて、”ラはソの次に来る語(音階)“ というように、英語では歌われる。”ラ“の音だけ、ピッタリくる語がなかったのか? うまくリズムに乗る言い回しがなかったのか? それはわからない。が、この ”ドレミの歌“は誰もが知っているといっても言い過ぎではないほど有名な歌であることは周知の事実であると思う。

 

”ドレミの歌“ が有名になったのはジュリー・アンドリュースのおかげかな、と思う。映画「サウンド・オブ・ミュージック」の中で、トラップ家の子供たちと一緒に歌うジュリー・アンドリュースの歌声は圧巻だ。トラップ家というのは、主人公マリアが家庭教師として赴任するお屋敷であり、映画の前半はトラップ家の子供たちとマリアの悪戦苦闘の日々が描かれる。子供たちの父親はトラップ大佐、母親はいない。マリアのほうはマリアを育ててくれたのは修道女たちであり、マリアは修道院で暮らしていた。

 

筆者はこの映画を昔、昔、劇場で見て以来、今までに20回近くは観ているといっていい、劇場で見て、TVで見て、再放送がされれば観て、DVDで見て、Blu-rayを買って‥‥とそれほど、何度観ても好きな映画なのである。何故、これほど繰り返し見ることができる映画なのか? また、これからも、機会があればきっと見ると思う映画なのか?

 

どこがいいの? と、問われれば、ストーリーはもちろん面白い、それに加えてやはり、これほど繰り返し見ることができるのは、ジュリー・アンドリュースの歌う歌、彼女の声のすばらしさ、さらに、子供たちの歌、トラップ大佐の歌、修道女たちの歌‥‥と、歌、歌、歌、で、ミュージカルなのだから、あたりまえなのだが、とにもかくにも、出演者たちの ”歌“ のおかげ。

 

ジュリー・アンドリュースは4オクターブもの音域の声が出たという、驚異的に素晴らしい声。昔ヨーロッパにカストラートという歌手がいた。子供の時に変声期で声が変わらないように去勢された男性歌手だ。ちょっと残酷な話。変声期前の少年の喉と成長した男性の肺活量で3オクターブもの音域の声がでたという。カストラートは人為的に作られた声であったが、現代のジュリー・アンドリュースの声は生まれながらの天然の声であり、そこが又、素晴らしい。

 

ジュリー・アンドリュースのほかにも、筆者お気に入りの現代の素晴らしい歌声はある。そんな ”声” をあげてみると、今は亡き、ソプラノ歌手キリテ・カナワの声。彼女が歌う “ジャンニスキッキ:私のお父さん” は美しく、圧倒的。また、ウイーン少年合唱団のソプラノがソロで歌っているときの声は、まさしく ”天使” の歌声と言える。彼らの    “アヴェ・マリア”(シューベルト) もまた、涙がでるほど美しい。

 

引き裂かれたカーテン [Blu-ray]

 

 

そんな、素晴らしい歌声を持ち、数々の映画に出演して、数々の賞を受賞していたジュリー・アンドリュースであるが、彼女の作品に「引き裂かれたカーテン」と言うのがある。彼女がポール・ニューマンと共演したヒッチコック作品であるが、この映画ではジュリー・アンドリュースは一切、歌を歌うことはない。何故かと思う。ヒッチコック、敢えてジュリー・アンドリュースの声を封じ、演技のみをさせたのか。

 

大ヒットした「サウンド・オブ・ミュージック」の後だけに、彼女も思い切った役を選択したな、と思った、また、筆者の好きなポール・ニューマンと共演して、なおかつ、筆者の好きなヒッチコック監督の映画に出演しているということではこの映画もポイントは高い。が、映画の中の役では、特別、彼女が魅力的に見える、ということは残念ながらなかった。

 

映画「サウンド・オブ・ミュージック」に話を戻すが、この映画の中で歌われる数々の曲は、たとえば、”私のお気に入り“ は数々のミュージシャンによってカバーされ、ヨー・ヨー・マも演奏でカバーしている、”エーデルワイス“ は学校の英語の教科書にのり、”ドレミの歌“ ”一人ぼっちの羊飼い“ は広く世にひろまり、小さな子供でも知るところとなり‥‥と、いくつもの曲が映画を離れて、私たちの心に入り込んでいる。

 

さらに、映画に映し出される大部分のロケが行われたオーストリアザルツブルグの美しい自然もまた、観る観客の心をとらえる、そんな、ステキで美しくも楽しい映画なのである、ここで紹介した曲以外にも、ステキな曲はまだまだ映画の中で歌われている。

 

スクリーンに映し出される美しい映像に気持ちをのせながら、これらの歌を聞くならば、筆者が20回近くもこの映画を観た、という、理由も、わかってもらえるのではないか、と思ったり‥‥。

 

 

 

 

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映画  アバウト・ア・ボーイ   ヒュー・グラント  主演

 

アバウト・ア・ボーイ (字幕版)

 

親の財産を引き継いだので、特に働かずとも、好きなことをして、ぶらぶらと生活している人、そんな恵まれている人、というのは昨今、別に珍しくもないと思う、この映画の主人公は、まさに、そんな恵まれた人である、毎日、何不自由なく、好きなことをして生きている人である、ただ、難点を言うならば、女性との付き合い方がなっていず、いかがなものか、と思うような付き合い方をしている、が、そのいい加減な女性との交際のおかげで、ヒュー・グラント演じる主人公のウィルはもう一人の主人公ともいえる少年、マーカスに出会えるのだが。

 

二人が出会ったあたりからこの物語は良くなっていく、少年マーカスは学校でいじめられており、放課後、ウィルの家にひんぱんに立ち寄って入りびたるようになる、入りびたったからといって、特別に何かをするわけでもなく、ただ二人で、ひたすらテレビを観ているだけである、たまに、会話らしきものがある。少年マーカスが、これほどウィルになついて、二人が友達同士になるのは、公園のシーンでちょっとした事件があったからで、どんな事件かは映画をみてほしい、結構こっけいな事件なのである。

 

ウィルが女性と付き合うときにつく、ちょっとした小さなうそのせいで、ウィルはいつもトラブルを起こすのだが、ぶらぶらと、特に目的もなく生きている割には、ウィルはいい奴なのである。優しい、ユーモアはある、ちょっとした機転はきく、いじめられているマーカスに寄り添う思いやりもある、学校で友達がいなかったマーカスが頼るのも無理からぬところ、後に、ウィルがプレゼントしたCDのおかげで、マーカスは学校に友達もできる。

 

そんなウィルの生活とマーカスの生活、事件は起きて、二人の生活が重なり合って、さらに事件は発展していき、物語は進行する、そんな風にして、何となく筆者が感じるには、スローなペースで、なだらかに、この映画のストーリーは進んでいく、最初から最後までそんな感じ、なんというかウィルの生活のペースに合わせて、っていうような、そんなスローなストーリー展開が心地よく感じる映画なのである、ラストも観ている観客が何となく、ハッピーな気分になる、という、こういう結末っていうのも悪くないよね、と感じさせる。

 

ペーパー・ムーン (字幕版)

 

こんな、映画「アバウト・ア・ボーイ」のような、大人と子供の友情(?)の話といって、すぐに思い出されるのは、古い映画で「ペーパー・ムーン」かな、テイタム・オニールライアン・オニールが親子で主役やっていて、少年ではなく少女、詐欺師と少女のロードムービーでお互いに気持ちが寄り添っていくという、もっとも、もう一つ秘密もこの二人にはあるんだけれど。上にあるように、大きなお月様に座っている、テイタム・オニールの姿が、実に印象的であった。

 

もう一つ思い出される映画は、鬼才、クリント・イースドウッド監督の「パーフェクト・ワールド」、こちらは、詐欺師ならぬ、脱獄囚と人質の少年のロードムービー、かなり、異色すぎる組み合わせなのだけれど、この ”大人“ と子供ペアにも,逃避行の末に ”愛情“ らしきものが芽生えるのである、ちなみに、脱獄囚役にはケビン・コスナーが。、

 

パーフェクト・ワールド(字幕版)

 

詐欺師と少女、脱獄囚と少年‥‥こんな、異色すぎるペアリングではなく、ごく普通の日常を生きている大人と少年、をごく普通の日常に起きる出来事とともに描き出し、友情をはぐくませたところに、この映画、というか、監督、の魅せる手腕があったのではないか。自殺騒ぎなどのエピソードもなくはないが、全編を覆うほのぼのとした感じが、この映画の魅力でもある、ゆったりと緊張感なく鑑賞できるというか、そんな映画だ、主役、ヒュー・グラントが漂わせている雰囲気もあると思う。

 

いい映画だ、とてもナイスな余韻も残る、ほのぼのした幸せを感じてみたい、あなたに、是非どうぞ!

 

 

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映画 ハリー・ポッターと賢者の石  ダニエル・ラドクリフ 主演/      J・K・ローリング 原作

ハリー・ポッターと賢者の石 (字幕版)

↑ ハリー・ポッターと賢者の石

 

2001年に第一作が公開されて、2011年に最後の物語の映画が完結した、10年にわたって全8作を映画化しているのだから、登場人物たちも当然のことながら成長して、大人になっている、第一作目では主役のハリー、仲間の、ロン、ハーマイオニーを演じた役者たちは、まだ、子供、子供していて可愛かった、小説でもまだ魔法学校の一年生だったのだから、役者のほうも子供らしいのは当たり前か、そんな子供たちが闇の魔法使い、強力で、巨大で、凶悪な魔法使い、と戦う、いや、その戦いの始まり、を描いたのがこの映画だ。

 

ストーリーもさることながら、この映画の魅力は、なんといっても、今までにない魔法使いと魔法の世界を描き出したところにある、この映画では魔法使いも子供であるので、彼らは、魔法学校、イギリスだから、魔法のパブリクスルール、というところか、に入学、全寮制の学校で魔法を勉強する。魔法使いも最初から、魔法を自由自在に使えるわけではなかった、私たちが学校に通って、算数、数学、理科、社会・・・と様々な科目を勉強していくのと同じように、魔法使いの子供も、ちゃんと魔法を勉強しないと、一人前の魔法使いになれない、という発想の勝利。

 

学校だから、もちろん、校長先生や、他の先生たちもいて、先生の指示に従わなかったり、悪さをすれば、罰則がある、大きな広い講堂に生徒が全員集まって、校長先生の話を聞いたり、おそろいの制服でマントを羽織っていたり、と私たち ’人間界‘ の学校と少しも変わらない。

 

私たちの学校生活にも、夏休みや冬休みがあるように、魔法の学校にも長期休暇がある、学校対抗の野球やサッカーの試合ではなく、そこは魔法使い、魔法の箒にまたがって、空中を飛び回りながら、羽が付えて飛び回るスニッチという、’人間界‘ でいう ’ボール‘ を捕まえようと追いかける競技も登場して、生徒たちはもちろん、先生や大人たちも競技に熱中する。こんな私たちにお馴染みの生活が、私達には ’非日常‘ である魔法の世界で語られる、そこに魅力がある、魔法の世界の ’非日常‘ と 私たちの世界の ’日常‘ のギャップは、新鮮でワクワクする。

 

そこに、魅力的な様々な登場人物がいる、その一人がハグリッド、人間と巨人のハーフであり、ロン、ハーマイオニーと並んで、ハリー・ポッターの親友となる、魔法の世界に生息する生物についてめっぽう深い知識を持ち、自らも魔法生物を飼育していたりする、そんなハグリッドと彼の飼育する魔法界の生物はシリーズを通して活躍する機会は多い。以前紹介した、同じく、J・K・ローリングの「ファンタスティックビースト」の魔法の獣たちを思い出そう、ハグリッドの愛する魔法生物たちがどんなものか想像できるだろう。

 

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(字幕版)

 

そんな魔法学校で、ハリー、ロン、ハーマイオニー達が事件に巻き込まれる、そして、その事件の陰に見え隠れするのが、先にも書いた、悪の魔法使いだ、魔法の世界の魅力に加えて、ストーリーもワクワク、ハラハラ、するような魅力に満ちている、J・K・ローリングの想像力に脱帽するところ。

 

もしも、ハリー・ポッターシリーズが気に入られたのなら、こんな本もある、ということで、紹介したいと思う、それは、レイ・ブラッドベリの「ハロウィンがやってきた」だ、この本にも魔法使いが出てくる、ハリー・ポッターの世界が気にいったなら、こちらの世界もきっとあなたにはファンタスティックであるはずだ。映画では今回は、怖くて恐ろしい魔法使いではなくて、かわいらしい少年少女の魔法使い、そんな彼らの活躍するファンタスティックな魔法の世界を紹介した。

 

ハロウィーンがやってきた (ベスト版 文学のおくりもの)

 

ハリー・ポッターシリーズは児童文学なんて言われているけれども、児童文学を侮ってはいけない、特に、イギリスの児童文学は層が厚い、ここでは逐一上げることはしないが、ちょっと立ち止まって、どんなものがあったかな、と思い出してほしい。というわけで、今回は、皆さんを魔法の世界へいざないました、筆者としては、映画が先でも小説が先でもどちらでもいいので、映画も全部見て、小説も全部読んでほしい、と切に、切に思う次第。

 

ハリー・ポッターと賢者の石 (1)

 

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映画   フレンチ・コネクション   ジーン・ハックマン  主演

 

フレンチ・コネクション(2枚組) [DVD]

 

麻薬捜査に執念を傾ける刑事2人、一人はジーン・ハックマン演じるドイル刑事、ニックネームはポパイ、あのアニメ、’ポパイ、ザ、セーラーマン~♫“ の唄でも有名な、ホウレンソウを食べると百人力のスーパーマンになるポパイである、実際、映画「フレンチ・コネクション2」の中で、フランス人の刑事に ’ほうれん草‘ と何度も言われてからかわれる、かたやもう一人は、「ジョーズ」でおなじみのロイ・シェイダー演じる、相棒のルソー刑事、この映画は実際にあった事件をもとにして作られたという、ノン・フィクション映画である。

 

実際に麻薬、約40キロを押収した事件が元になっているという、なので映画のクライマックスは麻薬取引と、その麻薬押収シーンにならなくてはならない、が、しかし、この映画のほぼ、約、3分の2は、麻薬売人と思われる ”フレンチ・コネクション“ の面々を尾行するというシーンに費やされる。あの手この手を使ってこの映画では様々なパターンの尾行が行われる、或る意味、尾行のレッスンを観ている観客にしているかのように、この映画のほぼ3分の2を占める尾行シーンは、ハラハラドキドキして、スリリングに飛んでいる、尾行だけでここまで見せてくれる映画も他にはないと思う、監督の腕の見せ所であったか。

 

 

山場、麻薬取引のシーンとなる前に、もう一つこの映画には見せ場がある、 ”ポパイ”刑事が、フレンチ・コネクションの殺し屋を追跡して、ガード下を列車を追って車でチェイスするシーンである、筆者は何故かこの列車と車のガードの上下でのチェイスシーンがこの映画では一番印象に残っている。ジーン・ハックマンがガードレール下を、車をボコボコにあちこちぶつけながら、疾走していくシーンをいつも思い出した。映画「フレンチ・コネクション」というと、このシーンだけが思い出され、それだけ、当時、観ているものにインパクトを与える、迫真のチェイスシーンであったのだと思う。

 

フレンチ・コネクション (字幕版)

 

そして、ラストの麻薬取引、フレンチコネクションと警察の一騎打ちのシーンとなる、が、案外、ギャングどもはあっさりと降伏して逮捕される、ただ、肝心のコネクションの親分を逮捕できるかどうかというのは、観てのお楽しみで、映画を最後まで見て確かめよう。実話をベースにしているので、ラストは煮え切らない何かが残ってしまうのだが、登場人物たちのその後がエンディングとともに流れることによって、多少なりとも、観客はストーリーの結末に、納得感というか、そういうことか、と、感じ、なんだかわけわからないで終わっちゃたよ、という事態は避けられる、まあ、ノン・フィクションであるからね。

 

この警察とギャングの抗争映画でも、美しいシーン、というのがある、それは、フランスのマルセイユのシーン、フレンチ・コネクションの親玉が、奥さんと優雅にのんびりと過ごしている屋敷など、美しい、ポパイ刑事のニューヨークの町の描写とは、また、正反対。この美しい街から、大量の麻薬が、ニューヨークに流れていき、ニューヨークの街がすさむ、この皮肉な物流の流れ、監督、映像で訴えたかったか。

 

冒頭に書いた、ニューヨークで刑事たちが尾行に尾行を重ね、フレンチ・コネクションのギャングたちを追い詰めていく過程は、緊迫感あり、’尾行‘ という地味な描写でありながら、エキサイティングであり、手に汗握ってしまう、この尾行の緊迫感は、「フレンチ・コネクション2」にも引き継がれている。

 

どちらかというと、抑えた調子で全編物語は進行していくのだが、尾行の妙、カーアクション、最後の捕り物、といって見せ場に事欠かない、面白い映画、ジーン・ハックマンはこの映画でアカデミー賞主演男優賞をとっている、そんな、ハックマンの演ずるポパイ刑事とともに、麻薬づけにされたニューヨークで、フランスの麻薬密売人を追ってみるのも悪くない。

 

 

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映画 忌まわしき花嫁      ベネディクト・カンバーバッチ/   マーティン・フリーマン  主演   : 悪くないけれど残念な映画  

 

 

SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁(字幕版)

 

 

幽霊話である、花嫁の幽霊、現代の感覚で言うといささか、陳腐な話になってしまいそうな事件なのだが、原作の19世紀ヴィクトリア時代を生きるシャーロック・ホームズの物語としては、十分に信憑性を漂わせ、若干おどろおどろしい雰囲気の中、お馴染みのインバネスコートとディアストーカーに身を包んだ、ホームズと英国紳士然としたワトスンが活躍する、前回紹介したBBCの人気TVドラマシリーズ「シャーロック」の特別編、「忌まわしき花嫁」が、本日語ろうという映画。

 

こちらの方が、時代設定としてはドイル原作のホームズ物語に忠実であるのだが、現代版「シャーロック」の特別編だけあって、やっぱり、シリーズを観ていた方が楽しめる。現代のレギュラー登場人物たちが19世紀が舞台の物語で、つまり、原作に忠実な時代設定の中で、どんな風に描かれていて、どんなふうに演技するのかを見る、という楽しみがあるのだ、現代と19世紀の比較、これは案外、「シャーロック」ファンにとってはたまらなく楽しい、この映画の観方である。

 

また、映画の最後のほうでは、やっぱりシリーズを観ていてよかった、観ていないとちょっと残念なことになるというストーリー展開をしている、事件を解決してそこで、めでたし、めでたし、で終わらせないところが、単に時代設定を19世紀にしただけの物語ではない、サプライズというかひねりがある、なので、この映画だけを単独で見るのも悪くはないが、シリーズをちゃんと観てから、この映画を観ることが断然おすすめ。

 

SHERLOCK/シャーロック シーズン3 Vol.2(字幕版)

 

逆に言うと、現代の「シャーロック」と19世紀のホームズ物語を、又、レギュラー登場人物たちを比べられる知識がないと、この映画は楽しめない、ということではないか。この映画、19世紀という時代設定ということもあり、現代とはスピード感が違う、ストーリー自体も、若干、時代がかっている、幽霊話だけでは観客を最後まで引っ張っていくのに力不足と感じたか、プロットに当時の時事問題というか、社会問題を絡ませている、ここら辺の展開、どうも、筆者はミステリーとして興ざめした。

 

やはり、この作品は「シャーロック」のコアなファン、シャーロキアンのための映画であり、ディープ、かつ、コアなファンにとっては実にいい映画なのである。コアなファンであるからこそ、この映画のトリックが現代版「シャーロック」のあのシーズンの第何話のトリックと同じであるとか、重箱の隅をつつくようなことに気が付いて、一人愉快、悦に入るのである。

 

TVドラマ、現代版「シャーロック」の特別編はこれ一作のみか、と思う方も多いのではないかと察するが、もう一つ、とても短いストーリ「Many Happy Returns」というミニ特別編が、シーズン2とシーズン3の間に放送されている、このミニ特別編もなかなか悪くない特別編であり、やっぱり、「シャーロック」のコアなファンにとっては、たまらなく嬉しく、たまらなく楽しい、特別編なのである、本当に、本当に、短いのだけれど。

 

SHERLOCK/シャーロック シーズン2 Vol.2(吹替版)

 

結局、と筆者は思う、シリーズ物の番外編であるとか、特別編というのは、単独で見てもそれなりにいいのかもしれないが、シリーズを “きちんと” 観ていて、それから見るとき、観ている観客にとってはその作品をだれがどれほど酷評しようとも、素晴らしい、いい作品になるのである、と。筆者は、別段、「忌まわしき花嫁」を酷評してはいないです、念のために。

 

筆者のようなコアな「シャーロック」ファンにとっては、なんともいい映画なのですが、それほど熱心な「シャーロック」ファンではない人にとっては、どうもなあ、とか、物足りないなあ、と感じるところもあるかもしれない、ということで、残念ながら、映画「忌まわしき花嫁」は、悪くないけれど残念な映画、としようと思う。

 

 

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TVドラマ  BBC版  シャーロック   ベネディクト・カンバーバッチ/ マーティン・フリーマン 主演

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SHERLOCK/シャーロック シーズン1 Vol.1(字幕版)

 

初めてこのドラマをみた時、現代版ホームズのシャーロックがスマホを使って事件を追っていく様子、スマホのテキストの映像のあらわし方、犯人のタクシーを追ってロンドン中を走り回る様子、現代版ワトソンであるジョンとのやり取り、ジョンの射撃の腕前、ラストなどなど、このドラマのあらゆることが新鮮で、今までとは全く異なるシャーロック・ホームズとジョン・H・ワトソンを見せられた。そして、このBBC、TVドラマ「シャーロック」の虜となる。このシリーズ第一話は、原作の「緋色の研究」(A Study in Scarlet )をパロディした、「ピンク色の研究」(A Study in Pink)。

 

ドラマはシリーズ化され、現在シーズン4まである。その次は?と、ファンなら思うが、いまだ、シーズン5が作られる、という話もうわさも耳にしない、とても残念。とはいえ、ここでは、この大好きなBBC、TVドラマ「シャーロック」がなぜこんなに人気があるのか、その理由を考察してみた。

 

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まずベネディイクト・カンバーバッチ演じるホームズが異色だった。原作のホームズのみならず、それまで映画化やTVドラマ化されてきた、どのホームズよりも、エキセントリックで、ドラマでいうところの ”高機能社会不適合者“ だった。ワトソンこと、ジョンに対してもかなり無理なことをいったり、めちゃくちゃじゃない、と思わせるような態度をとったりする。コナン・ドイルの生み出したホームズの個性をもっとオーバーに、大袈裟にしたよう。が、このBBC、TVドラマのホームズが、現代のロンドンにピッタリ馴染んで、違和感なく受け入れられる。

 

マーティン・フリーマン演じる、ワトソンもすっかり現代風、何しろ、シリーズ全体を通して、ジョンはよくシャーロックを殴る、そんなにシャーロックを殴らないで、と観ているほうが思うくらい。原作では考えられない展開。ホームズの理不尽さに憤ることはあるけれど。

 

ドイル原作のホームズ物語の中では、ワトソンは、ひたすらホームズの天才に驚き賛美し、ホームズの心配をし、時に、ホームズが自分の能力を過小評価するといって、憤懣やるかたない気持ちになる。BBCのジョンは殴るだけではない、さらに、現代のワトソンはホームズをよく怒鳴る、こちらもいろいろな理由があって、様々な場面があるのだが、現代版、ワトソンは感情を素直にあらわにする。こんな、現代に驚くほどマッチした、ホームズとワトソン、シャーロックとジョンの姿が魅力に溢れ、原作のファンを虜にしたのは当然だったかしら。

 

 

SHERLOCK/シャーロック シーズン2 Vol.3(字幕版)

 

二人の下宿の女主人のハドソンさんもBBCTVシリーズ「シャーロック」では、原作とは異なり、魅力的に変身している。何よりも、存在感が格段に増した。原作通りに19世紀が舞台となったシリーズ番外の「忌まわしき花嫁」では、ハドソン夫人はいみじくも叫んでいる、“もっとセリフをくれ” と “もっとしゃべらせろ!” と。そうなのだ、ドイルの原作では、ハドソン夫人は確かにホームズ物語において、大切な登場人物で、大切な役回りをしているのだが、その出番といっては、いつも依頼人を案内するか、ホームズとワトソンのために朝食や夕食を用意したりする役目のみで、ドラマのようなあふれる魅力を振りまく、というようなことは残念ながらない。

 

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レストレイド警部もだ、原作よりも人間味があって、筆者は、BBC、TVドラマのレストレイド警部が好きである、そして、レストレイド警部の存在感もBBCの「シャーロック」では増している。原作にないホームズに恋している検死係の女性、モリーの登場もこのドラマのスパイスであると思う。

 

以上のような理由で、通常ならば、みんなからそっぽを向かれてしまうと想像できる ”エキセントリック“ で ” 高機能社会不適合者“ の現代のシャーロック・ホームズは 世界中の人々を虜にするのであった。レストレイド警部も言うのである、ドラマの中で、”シャーロックはいいやつだ“ と、一度きりではない、ドラマを通してレストレイドのこのセリフは何度か出てくる、”いいやつだ“。

 

 

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こう書いてきたからといって、ドイル原作のホームズとワトソンの魅力がBBCのシャーロックとジョンに劣るなどと思ってはいけない、原作のシャーロック・ホームズとジョン・H・ワトソンが限りなく魅力的であればこそ、彼らとその世界が現代に置き換えられても、普遍の魅力を持つのだ。

 

ということで、BBC、TVドラマ「シャーロック」のファンで、まだ、ドイル原作のホームズ物語を読んだことのない方には、是非、原作のホームズ物語を読むことをお勧めする。原作を読んでこそ、現代版「シャーロック」は、より一層、魅力的になること間違いなし! ですよ。

 

 

 

 

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映画 バルカン超特急   アルフレッド・ヒッチコック 監督  :悪くないけれど残念な映画

バルカン超特急(字幕版)

 

最初に断っておくが、この映画はこのブログで初めて書く ”あまりお勧めできない“ 映画である、え!!! 勧められないのに、何で紹介するのか? と思われるかもしれない、でも、紹介したいのである、何故か? と、問われれば、それは、単に筆者がヒッチコック映画を愛するからであり、数あるヒッチコック映画の中には、これはちょっと ’無理‘ と思える映画も無きにしもあらずなのであるが、ミステリーの巨匠としてヒッチコックは多くの秀作、名作、傑作を残しているのもまた事実。

 

筆者はミステリーが好きで、推理小説、探偵小説もよく読むのだが、この映画を観ていると思いだしてしまうのは、アメリカの作家、ウィリアム・アイリッシュの短編、「消えた花嫁」、とてもよく似ているのだ、いや、まったく同じ、といってよい、ストーリーの中心となるトリックが、まあ、ヒッチコックがこの映画「バルカン超特急」(原題:The Lady Vanishes/  ご婦人が消える ) を作ったのは1938年、アイリッシュが「消えた花嫁」(原題:All at once, No Alice/  突然、アリスが消えた) を含む短編集「死の第三ラウンド」を出版したのは1972年だ、なので、ヒッチコックのほうが断然早いのだが。

 

死の第三ラウンド―アイリッシュ短編集 (2) (創元推理文庫 (120-4))

 

トリックは秀逸である、では、一体何が気に入らないのか筆者は‥‥、考えてみると、登場人物たちが列車に乗り込むまでの前半のシーンかな、おそらく、このシーンではこれから列車に乗り込み、事件に巻き込まれる人々を観客に紹介しなければならず、作られたシーンであると思うのだが、若干、古さを感じてしまった、また、何か重大事件でも抱えていると思わせるイギリス紳士二人の気にかかっていることは、クリケットの試合のことであった、というユーモあるのだが、ここも今一つ笑えなかった、つまり、全体に、時代がかっていて、ちょっとついていけない感がある、同じトリックではあるが、ヒッチコックより後に書かれた「消えた花嫁」のほうが、よりスタイリッシュで新鮮に感じてしまった。

 

“時の経過” という厳しいふるいにかけられてなお、現在でも私たちに感動を与えてくれるものはある、映画にかぎらず、小説、音楽、絵画‥‥などなど、このBlogでは、そんな ”時“ という厳しいジャッジを経てきた作品を主に紹介してきたつもりであるが、残念ながら映画「バルカン超特急」はこの冷酷無慈悲な ”時ジャッジ“ に “否” の判決を言い渡されてしまった、と感じる。筆者はこう書きながら、今こうして自分の書いている文章も、果たして,この ”時ジャッジ“ にどんな判決を言い渡されるのかなあ、と、思ったりもしてしまう。

 

裏窓 (Rear Window)[Blu-ray]

ヒッチコックには「裏窓」という映画もある、このBlogでも以前紹介したことがある、この映画はアイリッシュの小説「裏窓」を映画化したものだ。 

 

ヒッチコック: アイリッシュ君、君の短編「消えた花嫁」

        は僕の「バルカン超特急」 のトリックじゃないのかね。

アイリッシュ: ヒッチコックさん、お気づきになられましたか。

        どうもすいません、あなたのトリックがあまりにも素晴らしかった

        もので、僕の小説でも使わせてもらいました。

ヒッチコック: いや、かまわないさ、光栄だよ、

        若い人たちに、認められるっていうのはね、

        ところで、アイリッシュ君、物は相談だが、

        君の小説の「裏窓」、映画化したいんだが構わないかね、

        なかなかいい作品だよ。

アイリッシュ: どうぞ、ヒッチコックさんに気にいられたなんて光栄です。

ヒッチコック: まあ、これで、おあいこというわけか。

        いい映画にするとうけあうよ。

                      (注:この会話はフィクションです)

 

こんな会話があったかなかったのか、筆者の全くの想像です。というわけで、映画「バルカン超特急」、古い映画、ヒッチコックファンであるなら、ぜひ観たいところかしら、筆者はそのヒッチコックファンであるために、観てしまいました、実は、これが2回か3回目!

 

 

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映画 ジョーズ   スティーブン・スピルバーグ 監督

ジョーズ (字幕版)S

この映画ができてから45周年記念ということでLIFE誌のJAWS特集号がでた、表紙を飾るのはお馴染みの、水泳している女性を巨大なサメが海の中から狙う図、この映画、冒頭のシーンがどれだけ不気味で怖かったことか、表紙の図とは違って、映画冒頭のシーンでは巨大ザメは姿を見せない、だから見ているものには海の底から何が女性に接近しているのかはわからず、ただ、ただ、不気味な例のお馴染みの音楽が響くだけである、スピルバーグ監督は「激突」でもそうであったが、人を恐怖に陥れる術を心得ている監督である。

 

日本では、海水浴をしていてサメに襲われる、というニュースは少ない、ほとんどないといってよい、、私たちが、サメ、といえば中華料理でフカヒレのスープは美味しいだの、海のトリトンが乗っていたのはサメではなくてイルカだよ、とか、水族館の巨大ザメならぬ、巨大水槽を優雅に泳いでいるサメを観て、サメってすごいねー、などとのん気につぶやいていたりとか、多くの日本人にとって、サメは恐ろしい海のハンターではあるが、サメの実際の恐怖を身をもって味わった、という人の数はそれほど多くないのではないかと思う。

 

映画「ジョーズ」はそんな私たちに、人間を襲って、人間を当然のように食らう、巨大人食いザメの恐怖を味合わせてくれる。映画の冒頭で、サメがさんざん海水浴場を荒らして、人間を食らった後、人食いザメを退治せねば、ということになって、三人の男たちが船でサメの住む大海へと乗り出すことになる。

 

ロバート・ショウ演じるクイント“船長”はサメに執着している、サメ狩りのプロフェッショナルである、なので、同船している、ロイ・シェイダー演じる、ブロディ所長、彼は、もちろん、サメなどに慣れてはいず、当然のことながら、サメを恐れるのであるが、所長としての責任感から、サメ狩りの船に乗船する、この責任感の強さは、なかなかいいと思う、と、リチャード・ドレイファス演じる海洋学フーパーを見下し、バカにしているところがある。才と技に走ったクイント船長を待つ運命は映画を観てほしい、映画を観ているものとしては、サメには素人、普通に人食いザメを怖がるが、責任感強い、ブロディ所長に最も親近感を覚える。

 

警部マクロード DVD-BOX4

この映画は、人食いザメが海水浴場を荒らしまわる前半と、サメ狩りに3人の男たちが海にでていく後半とに分かれるのだが、どちらもサメの恐怖を観ている観客に味合わせてるれる点では秀逸であるのだが、筆者としては先にも触れた「激突」と同じ、前者の人食いザメが暴れまわる海岸シーンでの恐怖に軍配を上げたいと思う。つまり ”顔の見えない恐怖“ とでもいおうか。はっきりとわからない、具体的姿の見えない敵に襲われる時、人間はパニックとなり、身の毛もよだつような恐怖に襲われるのではないか。「激突」ではとうとう最後まで、敵の正体はわからずじまいだった、「警部マクロード」ではさっそうと馬にまたがり、雄姿を見せていたデニス・ウィーバーも「激突」では、死に物狂いで逃げるのみであった。

 

激突! (字幕版)

スピルバーグ監督は ”恐怖の作り方“ を知っていた、監督の作り出した ”恐怖“ は、45年後でも色あせることもなく、いや、”怖さ“薄れることもなく、堂々、LIFE誌の表紙を飾り、特集号となる、海は青くて広くて美しいだけではない、海に潜む ”怖さ“ にも目を向け、海の ”恐怖“ を味わってみよう、と思ったならば、「ジョーズ」はおススメの映画、まだ、未見の方は、是非どうぞ!

 

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TVドラマ  鬼警部アイアンサイド

 

鬼警部アイアンサイド BOX2 [DVD]

 

 

車いすの刑事、警察官、今思うとずいぶん時代を先取りしていたドラマではないか、今から40年以上も前に放送されていたドラマだ、現在においても流石に車いすで現役の警察官、刑事、というのはない、おそらく、危険すぎる現場であるためであろう、現実にはハードルは高すぎる、という感は否めない。が、TVドラマ「鬼警部アイアンサイド」では、それを可能にした、車いすではあるが部下を3人引き連れて、アイアンサイド警部は事件を解決し、犯人を追い詰めていく。

 

子供の時、このドラマを観た、今でも一番記憶に残っているのは、ストーリーそのものよりもドラマのテーマ音楽である、クインシー・ジョーンズが作曲したこのテーマ曲は、日本でもおなじみで、耳について離れない。

ドラマ自体もアメリカでは8シーズン続いたのである、長寿番組といってもよい、車いすの刑事である、助手が3人ついているとはいえ、派手なアクションがあるドラマにはなりにくかろう。

 

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そんなアイアンサイド警部で、つい、思い出してしまうのはミステリーの女王、アガサ・クリスティーの生んだ名探偵エルキュール・ポワロである、アイアンサイド警部で、何で、エルキュール・ポワロなの? と思うかもしれない、が、両者には実に共通点があるではないか、と思ってしまうのだった。

 

クリスティーの生んだ名探偵、エルキュール・ポワロの口癖は ”灰色の脳細胞“ である、相棒のヘイスティングス大尉に、ポワロはしばしば、”灰色の脳細胞“ を使うんだよ、というようなことを言う、また、”灰色の脳細胞“ を使えば、拡大鏡を使って地面をはい回ったりする必要もなく、部屋から一歩も出ることもなく、”灰色の脳細胞“ が事件を解決に導いてくれる、というようなことを語るのである、つまり、アイアンサイド警部もエルキュール・ポワロも ”静“ の刑事、”静“ の探偵なのである。

 

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が、しかし、”静“ の刑事といっても、アイアンサイド警部には助手が3人もいる、警部もただ車いすに座ってじっとしているだけでは、ドラマは展開していかない、例えば、「俺がハマーだ!」のスレッジ・ハマー刑事のようにはいかないけれど、また、ポワロのほうも 例えば、シャーロック・ホームズのように、拳銃を携えて、辻馬車に飛び乗り、事件現場に駆け付ける、というわけにはいかないけれど、アイアンサイドもポワロも、またちがった行動をする。行動するから、「鬼警部アイアンサイド」は、アメリカでは8シーズンにもわたる長寿ドラマであったし、クリスティーはポワロを主人公にしたミステリーを何作も書き上げ、そのほとんどが、秀作であり、中には、”傑作“ といわれるものさえある。

 

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アメリカではドラマのタイトルは「アイアンサイド/ Ironside 」である、邦題になると、それに “鬼” がついて ”鬼“警部 となる、何か面白さを感じる、何で、邦題には ”鬼“ とつけたのかな、アイアンサイド だけではインパクトなさすぎると思ったのか、アイアンサイド役のレイモンド・バーのいかつく、ごつい顔 (失礼しました) を観て、イメージしたのか、車いすになっても、現役を退かず、犯人を追い詰めていく、アイアンサイド警部を表現しようとしたのか‥いずれにしても、”鬼“ とつけて、邦題を「鬼警部アイアンサイド」としたことも、このドラマの日本でのヒットにつながった理由の一つになっているのではないかしら、と思ったりする。

 

古いドラマだけれど、先にも書いたように、テーマ音楽は有名であり、筆者も好きな曲だ、古すぎてなあ、と思った時には、まずはテーマ音楽をどうぞ、テーマ音楽を聴けば、その後に続く本編も見てみようかなあ、と思わせてくれるような気がする、音楽だけでなく、もちろん、ストーリーも、是非もう一度観てみたいけれどね!

 

 

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TVドラマ  信長 KING OF ZIPANGU   緒方直人 主演

 

 

緒方直人主演 大河ドラマ 信長 KING OF ZIPANGU 完全版 第弐集 DVD-BOX 全6枚【NHKスクエア限定商品】

 

戦国時代を生きた武将たちのドラマはたくさんあり、その中でも、天下布武を目指した織田信長を主人公にしたドラマもまた多く、織田信長が主人公ではなくても、メインになる武将の生涯を描けば、そこに、織田信長が絡んでこざるを得ない、そんなドラマも数限りなくある、要するに、織田信長をメインにすえたり、織田信長が主役でなくても登場するドラマは、沢山あって、いろいろな役者が、今まで、織田信長という武将を演じてきた。

 

その中で、特に印象深かったのは、このNHK大河ドラマの「信長  KING OF ZIPANGU 」、大河ドラマはあまり見るほうではなかった、特に、一年間通して、だが、この「信長 KING OF ZIPANGU 」は、しっかりと一年間み続けたドラマである。このドラマが特に印象に残ったのは何故か? まず、筆者が織田信長を好きというのが第一の理由と思う、好きな武将が主人公のドラマ、一年間観てみようかな、と思った、また、信長役が緒方直人、緒形拳の息子で、当時は織田信長を演じる若い俳優ということで、そのことも、話題になったと記憶する、他に、明智光秀役のマイケル富岡羽柴秀吉役の仲村トオル、信長の父親役の林隆三、などが印象深かった。

 

明智光秀役のマイケル富岡は、もちろん、武将、明智光秀、の役どころなので、ドラマの中では、たいてい、にこりともせず、まじめに、気難しそうな顔をして、低い声で「おやかた様!」なんて言っていて、渋くて物静か、殺気を漂わす戦国武将のイメージが頭の中にインプットされていた、マイケル富岡という役者というかタレントを見るのは、このドラマが初めて。

 

ドラマが終了した後も、マイケル富岡のイメージは、筆者にとってはドラマ「信長 KING OF ZIPANGU 」の明智光秀だったのである、ところが、ある日、何気にテレビを観ていると、マイケル富岡がいた、大河ドラマの時とは180度正反対の、明るく、こう言っては何だが、”軽い“ 彼を観て、ドラマの明智光秀イメージが、ガラガラとくずれていった、この時はちょっと悲しかった、あの!!! 明智光秀が!!! どうして!!! という感じで。

 

大河ドラマはあまり見ない、と先に書いたが、もう一つ、一年間み続けた大河ドラマがある、「利家とまつ」で、前田利家が主人公なら、当然、織田信長の見せ場もたくさんあるだろう、と思ったのが理由だったか、とにかく一年間み続けた。この時は、織田信長役は反町隆史であった、緒方直人とはまた違った織田信長は印象に残る。

もう一つ、筆者の好きな織田信長は、「信長のシェフ」で、信長を演じた及川光博、ミッチーの織田信長だ、及川光博織田信長は、先のマイケル富岡明智光秀の場合と、全く逆で観ていた、普段は明るいミッチーが ”冷酷非情“ の戦国武士、信長を演じているのは、なかなか良かった。

 

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こう語っていくと、緒方直人の織田信長というのは、筆者にとっては一番、役者の普段のイメージとのギャップを感じずにいられた信長ではないかと思う、それまで、緒方直人という役者のことをあまりよく知らなかった、というのもあると思う、少なくともドラマ終了後、マイケル富岡明智光秀のような、イメージ ”崩壊“ はなかった。

 

実は、このNHKの「信長 KING OF ZIPANGU 」で、一話だけ見ることができなかった回がある、一年間み続けたのに! それは、比叡山焼き討ちの回であり、確か、8月も夏の暑い日に放送されたのではなかったか、あいにく筆者はリアルタイムで放送を見ることができなかったので、しっかり録画のセットをして出かけたのだが、帰ってきてみれば、録画失敗、何故かはよくわからなかった、セッティングのミスか、停電(?!)でもあったのか、とにかく、録画はされていなくて、観ることはできなかった、再放送があったのかもしれないが、残念ながらそれも見逃した。

 

というわけで、いまさらながらでも観ていないとなると、思い出せばやっぱり見たい、この「信長 King of Zipangu」もそんなドラマとなったのでした。

 

 

 

信長のシェフ DVD-BOX

 

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